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最強AI「ⓝSuphx」の牌譜検討~その3

前回までの牌譜検討↓
http://renrakujan.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-bf9f0f.html

① 南1局南家

2019070723gm00290000b5ddd63ctw1ts4

非常に難しい牌姿ですが、Suphxはここから打1pとしました。

200121

疑問に思って1人麻雀練習機にかけてみたのですが、打1pの期待値がもっとも優秀であり、両者の打牌が一致する結果に。
しかし、2番手の打1mとの差はほんの僅かであり、人間の頭ではどちらが上かを判断するのは不可能なレベルです。
Suphxと1人麻雀練習機の期待値判断は非常に似ています。
気になって他の牌姿でも何度か起動してみたのですが、平面的な判断では、ほぼ両者の打牌が一致していることが分かりました。
同じAIという種族だけあって、両者は似た思考をしているのでしょう。

牌譜↓
http://tenhou.net/0/?log=2019070723gm-0029-0000-b5ddd63c&tw=1

② 東4局北家~その1

2019070722gm00290000f85d9326tw2ts3

Suphxと1人麻雀練習機の共通点は他にもあります。
Suphxはここから打2pを選択。
これも1人麻雀練習機によれば2sと2pの期待値がもっとも高く、両者の差は極々僅かなものとなっています。
ですがこれは1m切りがいいのではないでしょうか?
2p切りが間違いとまでは言いませんが、1m切りもかなり有力です。
しかし一人麻雀練習機では1m切りの期待値を低く見積もっています。
それは一人麻雀練習機が文字通り一人麻雀だからで、チーもポンもないからです。
1m切りのメリットは食いタンによる加速が期待出来ることで、それによる期待値上昇は計算に入っていません。
Suphxも実は同じことで、鳴きによる加速は期待値の計算には入ってないのではないかと思うのです。
だから一人麻雀練習機と同じ動作をするんですね。
鳴きの期待値は計算しにくいものです。
例えば上家が国士を狙っているときなどは、食いタン効率が大幅にアップしますし、鳴きの期待値は他家の挙動や場況に大きく左右されます。
おそらくその複雑な場況の計算はAIにとって難しく、手づくりに反映させることが困難なのでしょう。
だから基本は面前進行の期待値計算で手を進めながら、鳴ける牌が出るたびにその都度、面前進行と副露進行の期待値を比較して鳴き判断を決めているのだと思われます。

要するに鳴きを前提とした手づくりはしていないということです。
だから仕掛けが少ないんですね。

③ 東4局北家~その2

2019070722gm00290000f85d9326tw2ts3_3

2pを切った直後に裏目の3pを引いてきました。
Suphxはこれを残し、1m切りとします。
これも一人麻雀練習機と同じ考え方で、ロン和了りは期待値の計算にそもそも入っていないのだと思われます。
ツモ和了りの期待値計算だけで手づくりを考えているので、こういうフリテンターツも躊躇なく残すことができるのでしょう。
人間はフリテンターツを感情的に嫌いがちですが、麻雀の基本はツモ和了りで、それは一人麻雀でも四人麻雀でも変わりません。
ですが極端にツモ和了りしか考えていないところがあって、どちらかと言えば迷彩のようなロン和了りの効率を上げる手順はSuphxはやや苦手としているようです。

④ 東4局北家~その3

2019070722gm00290000f85d9326tw2ts3_2

その後も紆余曲折があり、南家からリーチが入りますが直後にタンピンドラドラのテンパイが入ります。
Suphxはダマテンとしますが、リーチ者の現物でオリ打ちを狙っているのでしょう。
セオリー通りの選択ですが、他家の動向も期待値の計算に入っているということでしょうね。

⑤ 東4局北家~その4

2019070722gm00290000f85d9326tw2ts3_4

その1巡後に異変が起きます。
なんとSuphxが突如ツモ切りリーチを選択しました。
これにはどういう意図があるのでしょうか。
人間ではないのですから、一度はダマテンにしようと思ったが、迷って考え直してリーチに変えたなんてことはありえないはずです。
たった1巡の間に場の中で何か変化が起きて、それを感じ取ってリーチに変えたのでしょう。
そうとしか考えられません。

この1巡の間に起きた出来事といえば、上家が8mをポンして危険牌の7pを押したということです。
そして東家もよく見ると危険牌の7mを押しています。
どちらもほぼテンパイだと思われます。
おそらくリーチ者に押している2人の他家が居るので、もはやオリ打ちは狙えないと思ったのでしょう。
リーチ者の現物の6mは他家がオリているからこそ拾える待ちだったのです。
他家が真っ直ぐ和了りに向かっているとしたらツモ切りするだけですから、リーチ者の現物の6mが優先的に切られるわけではありません。
それならばリーチもダマも和了率は変わらないと、そう思ったに違いありません。
AIが「思った」というのはおかしいかもしれませんが、いずれにせよ他家が押しているかオリているかを監視していて、どう動くかで判断を変えているということですね。
Suphxは場況判断が苦手だと思っていましたが、他家の動向はきっちり見ていることが分かりました。
しかし人間のようになんとなくのアナログな感覚とは言いがたいです。
むしろここでツモ切りリーチは人間には思いつかない突飛な発想でもあります。
他家が全員押しているなら逆に怖くて反射的にリーチには行けないだろうとも思います。
でもよくよく考えてみればオリる手ではないし、ダマっていても和了率が上がるわけでもないし、リーチに行かない理由はないですね。

牌譜↓
http://tenhou.net/0/?log=2019070722gm-0029-0000-f85d9326&tw=2

AIは超ハイスペックな人間そのもの

Suphxのからくりがなんとなく見えてきました。
面前かつツモ和了りを前提とした手の進行をしつつ、並行で副露進行の期待値との比較をしながら鳴きを判断している。
しかしひとたびテンパイすればロン和了りによる和了率上昇も計算に入れながら期待値を測り、リーチ判断に結び付けています。
こう考えるとめちゃくちゃ頭の良い人間となんら変わらないとも言えます。
出力される打牌そのものは超ハイスペックな人間そのものです。
平面的な牌姿の正確な期待値判断だけではなく、他家の動向まで監視して判断に結びつけるとすれば手が付けられないほど脅威です。

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コメント

モギリーに関してはその通りだと思うけど
1m切りも充分有力はねえわ
タンヤオになることも考慮して2pでなく2s切るってのならまだわかるけど
1m切っても別に早くはならん

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