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2019年9月

鳳凰卓の真実

鳳凰卓とは

天鳳の鳳凰卓がどういうところかご存知でしょうか。
まだ七段に上がったことがない人、上がったことがあるけど何がなんだかよくわからないまま降段してしまった人、七段以上の人と麻雀打ったことがあるという人、いろいろ居ると思いますが、実際に打ってみないとわからないことが多いと思います。
観戦モードで見ることは誰にでも出来ますが、実際に打つのとはまた違います。
やたら守備的に打つ人が多い印象を受けると思いますが、それは間違ってはいなくても表面的な姿でしかありません。
私が薄っすらと鳳凰卓の本当の姿、本当の恐ろしさを実感し始めたのは鳳凰卓で2000戦近く打ったくらいだったと思います。
実際に打つ前や、最初の数百戦打っていた頃とだいぶ印象の差を実感し始めました。

3対1の構図

まず守備的な打ち方の人が多いと言っても、その結果どういう麻雀になるのか、まるで想像と違っていました。
最初はリーチに対して全員ドン引きして一人旅になることが多い、そんなイメージを持っていたと思います。
実際はその逆です。
スリムに構えたところから危険牌を打たずにリーチに対して追いつくとか、危険牌を打たずに回し打って追いつくとか、実際はそんなことばかりです。
単なる印象ですが、実際にデータを見ても追っかけられたり、放銃する確率は少し高くなっており、1人旅になることは少ないようです。
いわゆる押さえつけリーチや恫喝リーチというのは効果がないと言わざるを得ません。
しかも相手は危険牌を押さずに追いついてきます。
レベルの低い相手ならゴリ押しで追いつこうとするので、早期に決着することが多いのですが、押さずに追いつこうとするうちに巡目が過ぎ、そうこうしているうちにさらにもう1人もいつの間にか追いついてきます。
そうすると3家がテンパイに近く和了りに向けて争い、1家が逃げ回るという構図になります。
実際には3件リーチというのは少ないんですが、1件リーチ+2件副露とか、2件リーチ+1件面前ダマというような展開は非常に多いです。
これは牌譜を後で見てみるとよくわかると思います。
打っているときは気付かないですが、1件誰かがリーチしていたり、派手に仕掛けていると思ったら、もう1人がこっそり張っていたりします。
天鳳名人戦を見ていてもわかりやすいんじゃないかと思います。
解説もよく指摘していますが、いつの間にかみんなテンパイしているなと。
それでいて誰も危険牌を押さないのでなかなか決着が付かないのです。

共通安牌の価値

鳳凰卓は3家テンパイ状態にもつれこみやすい状況と言えます。
特上卓ならそうなる前に決着がつくことが多いので、その状態になるまでもつれこむことはなかなかありません。
そうなると残されたテンパイしていない1家は3人の攻めから命からがら逃げ回ることになります。
はっきり言って何も準備していない状態でそうなってしまったらお手上げです。
2家ならまだなんとかなりますが、3家同時に通る牌なんてなかなか見つかりません。
だからそうなる前に1件先制攻撃してきた時点で、2件目、3件目に備えて字牌などの3家に通る共通安牌を持つ準備をします。
無理に自分も追いつこうとはしません。
なるべく手を崩さずに共通安牌を消費するより、手を壊してでも共通安牌を持ちます。
何も動きがない中盤あたりからでも、受け入れを減らして共通安牌を持つ必要があると思います。

私は本来はもっと先制攻撃に対して後手から粘って追いつこうとする打ち手でした。
ですが鳳凰卓を数多く打っていく中で、だいぶあっさり引くようになったと思います。
今でも多少の違和感はあります。
そもそも三麻だったら他家が2人しか居ないので3家が押してくる展開には絶対にならないわけです。
そこで最低でも2家の攻めに対してはなんとかなる準備をして、多少は粘ってみるわけですが、3家目の参戦はまるで想定していません。
これは三麻を打っている感覚が残ってしまっていて、四麻もそのやり方でずっと続けていたらそこそこなんとかなってしまった経験からくるものだと思います。
これを続けていたらいずれは鳳凰卓で壁にぶつかります。

しかし鳳凰卓を打っているとどうしても和了率が下がるので、なおさら無理をして粘って和了りに行こうとします。
それが悪循環に陥る罠なのです。

流局テンパイ率

鳳凰卓は流局率が高いのでテンパイ料の価値が高いと言われます。
私も今までそう思っていました。
しかし私の鳳凰卓の流局テンパイ率を解析してみると、42~43%程度でそこそこ高い水準です。
特上卓で打っていた頃よりも2~3%ほど上昇しています。
でも特上卓の方がずっと勝っています。
この数字には何も意味はありませんでした。
ただ数字が高いだけでは価値がないんだと思います。

高打点ダマの多さ

その原因と思われるのがダマテン放銃による失点です。
データ解析で見てみると、鳳凰卓でのダマテンに対する放銃素点が、特上卓と比べても異常に高い数値を示していました。
鳳凰卓では高打点のダマが非常に多いのは間違いないと思います。
ダマテンは警戒する必要がないとよく言われますが、これだけはっきりと結果に表れている以上、無視することは出来ない要素です。

ダマの高い手に刺さるパターンとして多いのが、終盤に2件の仕掛けに対して当たり牌を止めながら慎重にケイテンの仕掛けを入れようとしたら、もう1人が面前でこっそり張っていてそれに刺さるというパターンです。
しかも決まって高い手です。
おそらくですが、特上卓でも同じようなパターンで終盤にケイテンを仕掛けようとしても、刺さるのは豆ダマが多かったんだと思います。
特上卓には意図のよくわからない豆ダマが多いですが、鳳凰卓にはそれがありません。

これに関してはリーチや仕掛けを入れてない面前の他家に対しても警戒するしかありません。
不用意にダマテンに刺さる可能性のある牌を切らないことです。
逆に言えば安全が確認できないとケイテンの仕掛けは出来ません。
面前の他家が明らかにオリている気配を見せているとか。
もしくは普通に仕掛けて役ありの自分も和了りの見えるテンパイに取れるなら良いでしょう。
役なしで和了りの見えない形式テンパイで放銃の可能性のある牌を切ることは損です。
ほぼ僅かでも面前で張ってリーチを打ったりして和了れる可能性も捨ててることになりますし。
誰かが和了って終局する可能性もあり、流局するかどうかもまだわからないんです。

テンパイ料の価値は低い

思った以上にテンパイ料の価値は低かったと言わざるを得ません。
もちろん南場の底辺で競っている状況なら無理して狙う価値はあります。
そうでないなら、先制リーチに対してケイテンの可能性を残すのではなく、追っかけリーチを警戒して手を崩す方が得策ですし、自分のケイテンより他家のダマテンの警戒を優先する方が良いです。
ASAPINあたりが戦術書でケイテンの重要性を謳っていますが、内容を理解するのにずいぶん時間がかかりました。
あれもよく読んでみると絶対の安全を確保してから仕掛けろというような内容です。
逆に言うとそうでないなら仕掛ける価値がないということです。
今ではだいぶケイテン仕掛けの鳴きも減りました。
13巡目あたりだと必ず鳴いてテンパイに取っていましたが、鳴かないこともあります。
まだ4~5回は流局までに危険牌をツモ切らないといけないと考えると割に合わないと思います。

押している他家を把握する

鳳凰卓でもっとも大事なことは押している他家を把握することです。
これは上記に述べた全てのことにおいて関わってきます。
もし先制リーチに対して他家が明らかにベタオリ気配を見せているなら、自分も少し粘って追いかける価値が出てきます。
ケイテンの仕掛けを入れる価値も出てきます。
リーチに対して押している他家が居るなら絶対に追っかけリーチを警戒した方がいいです。
鳳凰卓でリーチに危険牌を押すというのはよほどのことです。
テンパイしているか、仮にイーシャンテンであってもよほどの勝負手以外考えられません。
リーチに対してラフに押すような面子は鳳凰卓には居ないのです。

それにダマテンは読めないと言いますが、唯一のダマテンを見破る方法もリーチに対して押している他家が居るときです。
特に終盤あたりで押している他家が居たら絶対に張っていると思って間違いないです。
中盤あたりなら安牌が足りなくて押している可能性もあります。
でも終盤なら安牌が足りない可能性はまずないです。
よほどの勝負手でも終盤ならイーシャンテンから和了れる可能性は低いので押さないでしょう。
おそらくリーチ者の現物待ちなどで張っています。

こういうことは鳳凰卓を打つまでまったく把握していませんでした。
自分のスペックの低さを理解していたからです。
はっきり言って安全牌を探したり、自分の手の復活を考えるのに精一杯で、他家が押しているかどうかなど考える余裕はありませんでした。
それでなんとかなっていたのは今となっては考えられないですが、ラフに押す人が居たから助かっていただけであるので、鳳凰卓においてはこれが出来ないといずれ壁にぶち当たります。
このスキルを体得するのは簡単なことではありませんでした。
とにかくリーチに対して他家が切っている牌が危険牌かどうかを逐一確認することを習慣づけました。
今でも見落とすことがありますが、他家が危険牌を切るときは一瞬です。
ノータイムでシュッと出てくるので、それに反応できるようになるまでは苦労すると思います。

鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム~レビュー

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機械のようであり人間のようでもある

お知らせの「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」読みました。
一見するとデジタルど真ん中。
その実は鬼打ちによる経験則から築き上げ、磨き上げられたシステムのようで、統計データの類は一切出てきません。
人間の思考能力をいかに効率良く使うかという点に焦点が当てられており、その答えは事前準備の一言に尽きるでしょう。
状況が変わるたびにその都度考えていたのでは間に合わないというのはその通りだと思います。
刻一刻と変化する状況に備えて何が出来るかというのがこの本の趣旨です。
やってることは機械のようでも、考えてることは人間的なようでもあります。
人間は機械と違って瞬時の判断が出来ません。
だから事前に何かが起こったときのためにあれこれ考えておくというわけですね。

量産型デジタルから脱却する

よくある麻雀の戦術書には無スジの危険度Aであるとか、字牌の危険度がBであるとか、統計データをもとにおおまかな牌の危険度が書かれてありますが、これは実戦的にはおおざっぱ過ぎて使いものになりません。
もっと精度の高いベタオリをするために必要なことがこの本には書かれています。
リーチ判断も点棒状況からの他家の動向読みを含めた、きめ細かな情報処理を元に判断する方法が書かれています。
だからこれは量産型デジタルから脱却するための書であり、ジムではなく、ガンダムを目指す人のための書です。
つまり中級者から上級者向けです。
システムと言ってもおおざっぱでもなく、わかりやすくもないので、体得するには骨が折れる作業です。
量産型デジタルとなって手っ取り早く勝ちたいみたいな内容ではありません。
ドラ1、ドラ2は孤立役牌より孤立19牌を重視とか、そのあたりは一応方針としてわかりやすいですが。

また、手づくりに関する項目も実戦的でいいと思います。
正直何切る本に出てくるような問題は重要ではないし、実戦的ではありません。
この本に出てくる牌姿はかなりテンパイから遠く、サンシャンテン以下のが多いので、そういう牌姿で何を切るかの方が重要ですし、実戦的な場では必要なことなんです。
実戦的にはイーシャンテンの牌姿は誰が切っても同じような簡単な手になることがほとんどですから、サンシャンテン以下のテンパイから遠い手の方がさばき方が難しいと言えます。

お知らせさんの麻雀

難点は問題の問いの意図が分かりづらく読みづらいことです。
これに関してはQ&A形式にする必要はなかったと思います。
Qを確認するためにいちいちページを巻き戻す作業を繰り返す必要があって、後から読み返してもいまいち内容が確認しづらいです。

ちなみに私はよくお知らせさんの複アカとよく間違われるのですが、中身はもちろん別物です。
三鳳ではよく対戦しましたが、私と違って半端な押し方はしない、オリると決めたらとことんというタイプです。
今でも覚えているのですが、5巡目くらいに私がチートイの1枚切れ字牌単騎待ちでリーチしたのですが、お知らせさんは当たり牌を一発で掴んで止めてベタオリしていました。
私はこの待ちならリーチでも出ると確信を持っていました。
1枚切れの字牌など5巡目あたりならノータイムでツモ切るのが普通です。
そのあたりは本書を読んでもよくわかりました。
半端な押し方はしないのだなと。

それに機械のように一定のリズムで打牌を繰り返すイメージもあります。
事前にいろんなことを考えながら打っているのでしょう。
状況が変わってもさほど動じないし、ある程度は想定出来ているようです。

四麻では対戦経験がないですが、何度か観戦した印象では、孤立役牌より孤立19牌を優先することが多く、見ていて不安になりました。
安牌が不足するんじゃないかと・・・。
しかしこれも本に書かれている通りです。
要するに面前リーチをもっとも重視していて、序盤手広く、後手を引いたら徹底したベタオリというタイプです。
堀内正人に少しタイプが似ているかもしれません。

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