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下柳流メンタルコントロール術

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下柳剛の「ボディ・ブレイン」という本を読みました。

下柳剛は阪神タイガースで活躍した野球人です。
2003年2005年リーグ優勝の立役者としても活躍しました。
僕は阪神ファンなので、この阪神タイガースの歴史に名を残す重要な選手の一人の内面を知っておくべきだと思ってこの本を読みました。
下柳という男は実はどういう人間かよくわからないところが多いんですね。
ぶっきらぼうで、照れ屋で、マスコミ露出を嫌う、一匹狼的なところがあります。
でも、不思議と周りの選手からは慕われていて、首脳陣からの信頼も厚く、記者からの評判も良いんです。
それは僕が下柳の現役中ずっと見ていて感じたことであります。
とにかく、見ていて面白い選手の一人であったことはたしかです。
それがこの本を手に取った理由です。

僕は月に何冊か本を読むのが習慣となっていますが、麻雀以外のジャンルの本もたくさん読みます。
それはもちろん麻雀の参考になればと思って読んでいるわけではありません。
でも、この本は何故か天鳳を打つときの心構えとして大いに参考になる気がして仕方ありませんでした。
内容は投球術に関する記述はほとんどなく、メンタルコントロールに関することばかり。
天鳳もメンタルが大事だとよく言われますよね?

このブログは基本麻雀以外のことは書きません。
なので今回の記事は、この本におけるメンタルコントロール術を天鳳に生かしたいという趣旨で書いています。
中でも特に天鳳にも当てはまりそうな下柳流メンタルコントロール術をまとめてみました。
この本自体もすごく良い内容だったので、野球に興味がなくともおすすめです。

①前後際断

前後際断は下柳の座右の銘として有名です。
グラブに文字を刺繍して、登板の際はそれを何度も見ながら心を落ち着かせていたことがファンの間ではよく知られています。
実はこれ、野球界では昔からずっと同じようなことがよく言われているんですね。
例えば負けた試合の後の監督インタビュー。
「切り替えて明日頑張ります」
これが決まり文句です。
他にも目の前の試合ひとつひとつに集中してやっていきますとか、優勝、タイトル、そういうのは意識しないとか。
コーチやチームメイトにもよく言われているはずです。
点を取られてしまったら切り替えていこうと。
要は過去をひきずるな、未来に不安を残すな、目の前の一瞬に集中しろということなのですが。
野球においてはそれほどまでに大事なことのようで、耳にタコが出来るほど聞かされます。
でも、いくら言われても野球選手の頭には入らないようで、打たれたことをひきずってコントロールを乱したり、逆に打たれることを極度に恐れて四球を与えたり、何度も同じ失敗を繰り返すのです。
下柳の場合は、前後際断という有名なお坊さんの言葉に触れてそれを強く意識するようになったようです。

天鳳においてもこれほど大事なことはなくて、例えば東発に満貫振ったことを後悔して、あの押しは間違っていたのかどうかがずっと気になって、後の対局に集中できなくなることがよくあります。
過去のことは振り切って、目の前の対局に集中しないと河に対する注意がおろそかになったり、手出しツモ切りが見えなくなったりして当然パフォーマンスは落ちます。
天鳳には牌譜という便利なものがあるのだから、振り込んだことは一旦忘れて、後で振り返って反省すればいいのです。

他に例えば今日はラスをたくさん引いてptを大量に失ってしまった。
昨日までは原点あったのにと考えてしまう。
そこからさらに明日には原点まで戻そうとまで考えてしまう。
これが実によくないですね。
いくら悔やんでも失ったptは返ってこないし、いくら願ってもptが短期間で返ってくる保証もない。
こういう意識が無理な押しに繋がったりするんですよね。
またはムキになって連予約して、疲労感を残したまま次の対局に臨んでしまうとか。
そうすると当然パフォーマンスが落ちて、pt期待効率も下がりますね。
結局は目の前の1戦1戦を大事に消化していくしかないのです。
過去に何ptあった、未来はこうなってやろうとか考えるとろくなことがないです。

②周りの人間に感謝すること

感謝することはきれいごとではなく、メンタル効率的にも重要なことだといいます。
自分の力で成し遂げたと過信すると、それ以上の努力をしなくなるからです。
勝ち星がついたのは野手の守り、加点によるサポートのおかげである。
使ってくれた首脳陣のおかげである、リリーフ投手が抑えてくれたおかげであるなどという風に考えるわけです。
天鳳は一人で打つものですが、これを天鳳に置き換えると、負けは実力、勝ちは運と考えることかもしれません。
決して勝ちを自分の実力と考えないことです。
勝ちを自分の力と思っていると努力をしなくなるだけではなく、負けが込んだときに自分はこれだけの力があるはずなのに、こんなことは許されない!となって憤ってしまいます。
自分の実力を過小評価することは謙虚になれとかそういうことではなく、メンタル効率的に良いことです。
師匠が居る人は師匠にも感謝しましょう。

③見るともなく見る

キャッチャーミット一点を捉えるのではなく、バッターボックス全体を見て投げることで、バッターの動きや仕草などから狙いが分かることがあるといいます。
麻雀も同じで手牌や河だけに視点を集中するのではなく、卓全体を見るようにするのです。

さっき、ツイッター見てたらこんなツイートが流れてきました。
これはこの通りそのまんまです。
漫画バカボンドのセリフをもじったもので、下柳もそれを参考にしたようです。
実際これはやっぱり卓全体を見るように常に心掛けた方が、手出しツモ切りも見やすいし、河から他家の狙いにも気付きやすい、安牌も把握しやすいと感じます。

④最悪の場面から想像する

下柳は例えば巨人戦なら満塁で4番のラミレスをバッターボックスに迎えるイメージを試合前に持つといいます。
最悪の場面を想定しておいて、その場面においてどう対処するかをあらかじめ考えておくんですね。
天鳳も同じで、例えばオーラスを迎えたとき、ラスと30000点差あるとすれば、まずラスに倍満直撃くらったケースから想定します。
こうすればラスからいきなりリーチがかかっても動じることはありません。
一発は避けられるか、ドラは見えているかなど確認しながら、それでも押す価値があるかどうかを判断します。
東場なら親からリーチがかかったとき、ラス目からリーチがかかったときなどが最悪です。
そのため親の安牌、ラス目の安牌が何枚あるか、そこを常に念頭において手を進めていきます。
しょうもない手なら親とラス目の安牌を貯め込んでおく。
押す価値のある手なら勝負にいってみるという風に考えられますし、まずはスタート地点をそこにおくことで、手づくりの道筋がつけやすいと思います。
ポジティブに自分が和了ることだけ考えてると、何の備えもなく、場当たり的な対応になりがちです。

⑤自分なりの勘をバカにするな

下柳はなんとなくこいつは合わないなとか、こいつとは合うなと体で感じたときは素直にそれに従った方が良い結果に結びつくことが多かったといいます。
麻雀でもよくありますよね。
大体こういう場面では押すのがセオリーだけど、なんとなくすごく嫌なかんじのする牌を掴んでしまった。
理屈も根拠もなにもわからないけど、なんとなくこの牌はすごく危険な気がする、押したくないって感じるときありますよね。
デジタルな打ち方にとらわれていると、こういう牌は押しちゃいます。
そして案の定刺さってしまうことが実はよくあります。
確率的なこととか、統計的なこととか、理屈ではよくわからなくても、こういう「なんとなく」嫌なかんじのするという心の声には素直に従った方がいいのです。
それなりの経験もないと当てにはならないかもしれないですが、こういう自分なりの感覚はバカにできません。
時に確率論や統計論にも勝ることがあります。

⑥リズムをつくる

テンポの良い投球をする投手は勝ちを呼び込みやすいとは野球界でよく言われていることです。
下柳も勝ち運の強い投手でした。
点を取られないというより、勝ちを呼び込める投手だったのです。
それは運だけによるものではないと思います。
天鳳もテンポ良い打牌を心掛けた方が良い結果が得られやすいと思いますね。
他家に考える隙を与えないということと、こちらの狙いを悟られないようにするというのが具体的な狙いです。
ただ、これを意識しすぎても打ち急ぎになって、打牌選択を間違うミスとなりやすいです。
なので何歩か先の未来を想像しながら打つことがリズムをつくるコツかもしれません。
この牌を引いたらこの牌を打つというようなことを余裕があるときにあらかじめ考えておくわけです。
野球でも投げ急ぎとか手拍子でストライクを取りにいくとかよく言いますし、慎重にいくべきところは決して急いではならないです。

下柳はテンポの良いピッチャーは何故勝てるのか?との問いに、軽やかなリズムの投手は自信に満ち溢れ、味方の士気を上げ、敵を威圧する効果があるのではないかと答えています。
これは天鳳打っていてもやはり感じることがありますね。
テンポ良く打ってくる相手はなんとなく嫌なかんじがする、威圧感がある、勝てそうにない気がするとか。
でもただ速いだけだと頭からっぽのタコみたいに思えて全然怖くありません。
だから1打1打を大事にしつつもテンポ良く打つのです。
下柳は別の項でも1球1球を大事に気を込めることが大切だと述べていました。

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