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2014年5月

ラグ読み

鳳凰卓で生き残るためのラグ読みを研究しています。
これは牌譜を見返してもよくわからないので、実戦で常に意識する必要があります。
意識しすぎるとそれに気を取られて、手づくりや押し引きがおろそかになってしまう諸刃の剣です。
基礎的な雀力を身に付けた上でやった方がいいです。
または観戦で他家の手牌を伏せてやってみるといいです。
そろそろ基礎的な部分での伸びシロには限界を感じたので、取り入れてみることにしました。

_1_2

この8pをトイメンが切った後、東家がツモるまでの間に、かすかに間がありました。
西家が8pをトイツで持っている可能性もあるのですが、東家が8p切ったときにラグはなかったような気がするので、東家が8p周りのメンツを持っていますね。
67pや34567pからひとまずはスルーってこともあるのですが、8pを東家が自分で切っているので、8p受けのターツは持ってないはずです。
8pでラグがかかるメンツのパターンは789p、678p、567pの3つです。
9p8pと手出しで切っていることから、789pはなさそう。
567pか678pです。
もっとも偽ラグの可能性があるので、これはあくまで仮説です。

_2

ここでもう一度、トイメンが8p切ったところでまたラグがありました。
これは本ラグに違いありません。
二度同じ現象が起こったことで、仮説が立証を果たしたと見ます。

_3

次に親が5pを手出ししてきました。
これにはピーンと来ました。
赤5pとの入れ替えです。
なんか変なところから5が手出しで出てきたな、と思ったら大体赤との入れ替えが多いからです。
よく見たら8pが全部見えてるので、567p持ちから赤5p引いて、手出しで5pで間違いないですね。

_4

ということはこんな7pは一応無スジですけど、大体通ります。
567のメンツがあって、さらに56を持っていて、さらに5pが余ったみたいな形はありえないからです。

赤五筒五筒五筒六筒六筒七筒

7pがもし刺さるとしたら、こんな形から5p切ったってことです。
その前に何故自分で8p切ってるのかってことになりますし、その後に切られた8pも何故鳴かなかったのかってことになります。
押し返せる状況じゃないですけど、こんな7pは9分9厘通るんじゃないかと思って切りました。
残念ながらこの読みは意味がなかったのですけど。
まぁ、可能性は薄いですけど、9sが通って4p引いてタンヤオでテンパイすればひょっこり和了れたかもしれないですね。

牌譜
http://tenhou.net/0/?log=2014052908gm-00a9-0000-3ddd2799&tw=1

南場の鳴きは強い

最近、鳳凰卓ならではの鳴きが少し分かってきたかもしれません。
今までは少し鳴きのメリットを低く見積もりすぎていたかもしれないので、今回は鳴きのメリットについて書きます。

基本的に鳳凰卓では南場の鳴きは強いってことです。
リーチを打つと守備力がゼロになってしまうので、親やラス目に振り込みたくない、1対1でめくり合いたくないというのがまずありますね。
少々強引にでもタンヤオに寄せて仕掛けていった方が得になる場面もあるかもしれません。

南場で不利になる鳴きは親や、ラス目の鳴きです。
これは全力で絞られたり、当たり牌を止められたりします。
逆にそうやってけん制して、相手の動きを止めるのもひとつの手かもしれませんが、基本的には自分の和了率が下がるので不利ですね。

逆に有効な鳴きはラス目と親以外の鳴きです。
つまり南場の鳴きの大半です。
これはあまりケアされないんですね。
トップ争いが絡むとトップに走らせまいと絞ってくることもありますが、そんなことよりもまずラス回避が優先なので、もう子の仕掛けはよほど高そうだったり、ラス目の仕掛けじゃない限りは基本的にどうでもいいわけです。
ラス目か親以外が仕掛けたときに、他家が取る対応は大体5つのパターンがあります。

  1. まったく無視してまっすぐ手を進め
  2. 鳴かれやすい牌を切りながら自分の手を進める
  3. 全力アシストまたは差し込み
  4. 鳴かせたくないが、絞る余裕がないのでまっすぐ手を進める
  5. 鳴かせたくないが、全力で絞る余裕がないので、ある程度絞りつつ手を進める

1の対応を取るのはラス目以外の子です。
刺さっても安いしどうってことはないので、自分の和了を優先。
あるいは刺さったとしても、親番を蹴れるし、序列を固定したまま局が消化するので、特に問題はないと思っているのです。
したがって、牌を絞ることもありませんし、当たり牌を止めることもありません。

2の対応を取るのもラス目以外の子です。
自分の手があまり良くないので、仕掛けにはあえて鳴かせにいきつつ、一応自分の手もつくっておきます。
やはり親を蹴りたいかラス目を固定して局を消化させたいと思ってますね。

3の対応を取るのはラス目以外の子か、ダントツの親が親かぶりを嫌ったり、2位以外なら和了られてもかまわないということで、この対応を取ることがあります。

4の対応を取るのはラス目の子か親です。
和了りを捨てる余裕がまったくないため、絞ってる場合ではありません。

5の対応を取るのもラス目の子か親です。
絞ってる余裕はないですけども、鳴かれると自分の和了率が下がるため、絞りつつ自分の手もつくっていきます。
しかし和了り目が捨てられないために、全部は絞りきれません。
ピンポイントでしか牌を止められないんですね。
もし過剰に絞ったとしたら、それはそれで仕掛けた方のメリットにもなります。
親やラス目の動きを止められるのは好都合ですからね。

つまり、どう転んでも鳴きのメリットが生きると思うんです。
牌を絞られることもないし、止められることもないし、絞りたくても絞れない、止めたくても止められない。
むしろあえて鳴かせてくれることすらある。
ということはテンパイスピードも和了率も最大限に高まります。
待ちがバレるデメリットもほとんど関係ありません。

_1

シャンテンが進んでない鳴きですが、面前でリーチをかけても両脇のどちらかはオリます。
振ってもラスの心配がほとんどないので、手が入っていればリーチにも押し返してくるでしょうが、僕が和了っても序列が大して変わらずに局が進むので、僕が和了ること自体は両脇にとってなんら脅威ではありません。
振り込んでトップが遠くなるのはバカらしいので、リーチに押し返すメリットが少ない場面ですね。
逆に自分が鳴けば西も枯れているので、打点が安く見え、振り込みがケアされることもまったくないでしょうね。
たぶん両脇は自分の和了が優先でしょうけど、ラス目の親も蹴って序列を固定しておきたいので、喜んで刺さるはずです。
ここでリーチで親かぶりさせて点差をつけておこうと考えるよりも、まずは目先のラスの親を全力で蹴っておきたいところです。

鳳凰卓はマラソンのようなもの

鳳凰卓のメンツの押し引きは独特で、率直に言ってめちゃくちゃ堅いです。
東場はもっと普通の麻雀が打てるかなと思ったのですが、堅すぎてついていけません。
「東場は普通に収支で打って、南場からラス回避を意識しよう」なんてのは甘い考えで、そういう考えはせいぜい特上までですね。
鳳凰卓では、東場からもう既にラス回避ゲームは始まっているのです。

とにかく、一時的にでもラスに落ちたくないんですよね。
ラスに落ちれば、鳴き牌は絞られ、当たり牌は止められ、親番は3家が一致団結して全速力で蹴りに来ます。
例え東1でもラスに落ちてしまえば全員に虐めぬかれますから、和了率が著しく下がって、もうそこから上には上がってこれないんですよね。
ですから、なんとしても上のグループにしがみついておきたい。
マラソンでも先頭グループから脱落すると二度と復帰出来ないですよね。
浮き沈みを繰り返しながらトップを取るのではなく、点棒を減らさぬように着実に加点して、安全に1局1局を消化していきたい。
そういうマラソン的な考えをする人が多いと思います。

必然的にこっちも思考を合わせざるを得ないですね。
こっちが格闘技的思考でケンカをしにいっても、親以外誰も相手にしてくれないんですから。
毎回強い親と1対1で戦わされるハメになります。

_1_2

ということでこのリーチは失敗でした。
目の前にカンドラという餌がぶら下がってるのに誰も本気で戦おうとはしない。
特上なら全員でカンドラ争奪戦の様相を呈したはずです。
トイメンはカンしてるからやる気まんまんと思ったが騙されましたw
この後、親以外はオリて、親のホンイツ跳満テンパイと真っ向めくり合いの勝負をさせられました。
振り込まなかったから良かったものの、ライオンのオリに飛び込むようなものですね。
ダマっていれば現張りで簡単に和了れたはずです。

牌譜
http://tenhou.net/0/?log=2014052613gm-00a9-0000-eef2da23&tw=2

テンパネ効率マックス打法

Tenhou_prof_20140521_2

昇段しました。
今月は信じられないくらいトップがたくさん取れました。
それまでがあまりトップが取れなかったので、たまたま今月に集中したということなのでしょうw
今まで上卓でも雀荘戦でもこんなにトップが取れた記憶がないです。
どちらかというと2位と3位ばかり取るタイプなので、どこで打っても2位と3位ばかりで。

でも、もしかしたら今の打ち方の方がトップ取りに向いてるのかもしれないです。
少し面前寄りにして、仕掛けを遅くしました。
昔より打点や手役志向が強くなっています。
鳴きが減ることでおのずと安牌にも余裕が出来て振り込まなくなり、安い愚形待ちのテンパイを量産しないことでテンパイからの放銃リスクを避け、和了りの平均打点が上がることで、常に南場でトップ争い出来る位置につけているような気がします。
しかも、テンパイ自体は遅くなっても意外と和了率は全然下がってないんです。
やはり特上卓でも鳴きを少なくすることで、うっかり放銃が増えるみたいです。
いくら待ちがそんなに読まれないといっても、3副露も入れたらさすがにテンパイは読まれますよね。
そうするとベタオリに回られてしまいます。
1副露でちゃっかりテンパイ入れとくとあまり警戒されないですね。

現代麻雀とアサピン本からは、自分なりに噛み砕いたものを取り入れてみています。
現麻からは手役と打点効率を、アサピン本からは鳴きに対する意識をですね。

2014052117gm002900000c3002eatw0ts0

昇段戦です。
何を切ればいいでしょうか。
単純に7m切ってるし、4連続形の価値が弱いと思って6mもぎりました。
一応5sツモったらカンチャン落として三色狙うので、3mより6mの方を切ります。

_2_2

もしカンチャン落としてたら1巡前にテンパイしてリーチしてここで一発ツモなんですけどね。
しかもこのリーチは空振ります。
アチャー。
昇段戦なのにいきなりやらかした感でいっぱいです。
とはいえ結果に惑わされず、この場面だけを切り取って、何が正しいかを考えてみなくてはなりません。
ちなみに、このリーチも
間違いですね。
7p切って9p単騎に受けるべきです。
カン8pも9p単騎も待ちとしての強さはたいして変わらないですし、ツモってテンパネする方を選ぶべきです。

この問題は非常に難しくて、いろいろ考えてみたのですが、未だに明確な答えは出ません。
http://tenhou.net/2/?q=3456m34579p23999s
枚数で言うと7枚差で6m切り有利ですが、2sツモテンパイはドラなしの愚形になってしまいますので、実質4枚程度の差かもしれません。
6m切りはドラツモでリーチドラドラのテンパイと、8pツモでリーチ平和ドラ1のテンパイが魅力的です。
1-4sツモも9p単騎で高めテンパネのリーチが打てるのでそんなに悪くありません。

9p切りは現状で良形テンパイが確定しているのが魅力です。
しかも1-4sツモなら3-6mノベタンで高めテンパネのリーチが打てます。
打点的にもそれほど悪くありません。
ノベタンなら9p単騎よりよほどツモりやすい待ちで、テンパネ確率も高いでしょう。
リーチツモ平和ドラも、リーチツモドラの40符も同じ2600オールなのです。
これは見落としがちなポイントです。
良形変化も豊富で、7mをツモりなおしたら最高ですが、それ以外はフリテンが絡むのでいまいち不安定です。
特にドラを重ねたときのイーシャンテン変化の形があまりよくありません。

三萬四萬五萬六萬三筒四筒五筒七筒三索三索九索九索九索

当然2sを切ってドラヘッドで固定し、くっつきのイーシャンテンに構えると思うのですが、7mも9pも切ってるし、高確率でフリテンしそうで落ち着かないですね。
やっぱりフリテンというのは心情的に気持ち悪いものですね。
不協和音をずっと耳元で鳴らされているような不快感があります。
愚形でもダイレクトに3sツモってカン8pリーチが打てた方がずっと気持ちがいいですね。
形そのものは全然良いですし、フリテンなんて気にしなければいいのかもしれませんが。
特に親なので、先制ならどうせ周りはオリるので、フリテンでもそこまで不利ではないのかもしれません。

以上のことから考えるとやっぱり9p切りなのかもしれません。
フリテンを嫌う理由が心情的なものではちょっと弱い気がします。
フリテンが不利になるのは先手を取られたときですね。
めくり合いで出和了れないのは愚形で追っかけるよりきついですね。
ただ、そのときはダマにしたりオリることもできますので。
場況判断に自信があるなら断然9p切りな気がします。
こういうヤオ九牌暗刻の手は、テンパネ効率をどう考えるかが特に重要になってきます。

二萬四萬五萬六萬七萬四筒赤五筒六筒七筒七筒一索一索一索六索

例えばこういう役なしドラ1の手。
特に条件がなければ手変わりを待たずに、6s切って即リーが有利じゃないでしょうか。
良形に変化してもテンパネがなくなり、打点が落ちてしまいますので、あまり嬉しくないです。

牌譜
http://tenhou.net/0/?log=2014052117gm-0029-0000-0c3002ea&tw=0

読まれない鳴き方

鳴きは面前と違ってツモの1ハンがないから、面前以上に捨て牌に気を配らなければならないとアサピン本に書かれていました。
今までこういう視点で鳴きを考えたことがなかったので、これは新鮮な発想でした。
確かに、迷彩と言えば面前リーチでばかりいつも気を配っているけど、本当は効率があまり良くないんです。
打点的にはツモりたいのに、出和了りの効率を高めることをしているんですから。
ツモもロンも打点が変わらない鳴きでこそ、切り順や迷彩を意識したいところですが、意識しすぎるとテンパイ効率が落ちるのでバランスが難しいです。
読まれない鳴きをするにはどうすればいいかを、いろいろと考えてみたいと思います。

① 副露の数を減らす

もっとも簡単かつ効率の良い方法です。
同じ仕掛けるにしても3副露より2副露、2副露より1副露の方が読まれにくくなるので、遠いところから仕掛けるのは控えます。
鳴いても鳴かなくても大差なさそうなリャンメンチーなども、できれば自重して、
少ない副露数でテンパイできるようにしたいところです。

② 面前で仕上げる

そもそも鳴き自体自重して、面前で仕上げるのも手です。
仕掛けを意識しすぎて、強引にタンヤオに寄せるような手順を見直して、最速で面前テンパイを入れる手順を意識したらいいんじゃないでしょうか。

③ 19牌から仕掛けない

役牌バックなどで、19牌から鳴くと役がバレバレになってしまいます。
どうでも良い手ならいいですが、ドラありの勝負手ならそれは避けた方がいいですし、タンヤオに見せかける工夫をしておきたいです。

④ 空切りする

チーテンがソバテンになってしまった場合などに、空切りできる牌を引いてきたら手出しして待ちをボカします。
空切りする牌によっては空切りがバレてしまいますので、どの牌が空切りできるかは前もって考えておく必要があります。

2014051711gm0029000045c23f78tw0ts_2

例えばこの場面。
西ポンして6m切りでテンパイしています。
直後にたまたま6mを引いてきたので空切りしてトイツ落としに見せかけます。
その後、また空切り出来る牌を引いてきたら手出しすることで、よりいっそう待ちが読まれにくくなるんじゃないでしょうか。
123m2p456s、どれでも空切りして問題なさそうですが、5mだけはソバテンになりますし、5566からのダブルターツ落としに見えるので空切りしてはだめです。
また、3s引いて6s切り、7s引いて4s切りでも手出しできます。
1副露なので、空切りしなくても元々読み難いテンパイなんですが、常日頃からこういうことを意識しておくことで得することがあるかもしれません。

また、副露手を自分がテンパイしていて、他家からリーチが来たときに、空切り出来る安牌を手出しすることでオリてるように見せかけられます。
現物で張ってるときは特に効果的ですし、周りがオリていると知れば誰かがうっかり押して刺さってくれるかもしれないので、忘れずにやっておきたいところです。

⑤ 無闇に空切り、スライド切りをしない

下手な空切りをすると手牌が読まれるので、ソバテンにならなかったら下手に空切りしなくてもいいです。
他には、例えば234とメンツを持っていて、5を引いてきたときにもぎるか、2を手出しで切るかという問題があります。
2を切ると手牌が読まれやすいんですが、5が危険そうだったり、鳴かれやすそうだったりするなら素直に2を手出しした方が良さそうです。
特に意味がないスライド切りは控えるようにします。

⑥ フォロー牌を先切りする

鳴き手のポン材は残しておきたくなりますが、3トイツ形だったらロスは少ないのでリャンメンのトイツフォローを先切りするのもひとつの手です。
他には例えば19牌のトイツなど、特に強いポン材は、ペンチャンやカンチャンのフォロー牌を先切りするのもいいかもしれません。

⑦ 単騎待ちにする

愚形待ちならカンチャンやペンチャンなどより、待ちが読まれにくい単騎待ちになるように意識して手をつくります。
カンチャン、ペンチャンテンパイから、ヘッドをポンして強引に単騎待ちにするのは、安牌が減るのであまり良くないですが、勝負手の場合はあえてリスクを冒してみてもいいかもしれません。

⑧ トイトイを狙う

トイトイは仕掛け役の中では特に待ちが読まれにくいです。
積極的に狙っていきたいです。

⑨ 字牌を抱えない

これは決して無理をしない前提ですが、テンパイ打牌が字牌だとテンパイが近かったり、愚形待ちの可能性が低いと読まれてしまうので、出来ることなら字牌を抱えない方がいいんです。
もし数牌で安全な牌が他にあれば、そちらを優先して持つことで与える情報を減らすことが出来ます。
字牌の安全度には代えがたいものがあるので、読まれるのを嫌ってぶくぶくに構えるのはおすすめできないですが。

⑩ 二度受けを仕掛ける

例えば、4455pから3p6pチーして3-6pでテンパイするとか、4456pから4pポンして4-7pでテンパイするとか。
こういう待ちは読まれにくいので、積極的に狙っていきたいところです。

とりあえず、思いついた方法をかたっぱしから10挙げてみました。
また思いついたことがあれば、具体例を挙げて記事にしていきます。

鳴きのメリット、デメリット

最近四麻を打っているとよく思います。
テンパイスピードが速いということはそんなに偉いことなのだろうかと。
今までがそのことを自分自身としては意識しすぎていたかもしれません。
麻雀界全体としての風潮もそうでした。
例えば、福地本、科学する麻雀、近代麻雀のコラム麒麟児の鉄鳴きなど。
そういったメディアを通して、とにかくテンパイスピードが速いことこそが正義である、みたいな風潮があったと思います。
また、それこそが最先端の麻雀戦術でもありました。
それが、書籍現麻やアサピン本の登場により見直され、修正されつつあります。
現麻はテンパイスピードに加え、打点や手役も含めた、包括的牌効率が学べる教則本です。
また、アサピン本は自分の手の都合ばかり考えず、他家からの目線を考慮した、精度の高い仕掛けを磨くことが大事である、というようなことが書かれています。
面前至上主義のような、古い価値観に回帰したということではまったくありませんが、やっぱりそれなりのバランスでテンパイスピードを考えましょうというところに落ち着いてきたのです。

僕自身はそういう風潮に感化されたというか、むしろ前々から抱いていた感覚に確信を得たというかんじでした。
きっかけは鳳凰卓の麻雀を体験したことです。
そのときに、テンパイスピードばかり追っていては勝てないと感じたのでした。
特に強く感じたのは、強者との対戦になるほど鳴きのメリットは小さくなり、デメリットは大きくなるということです。
ここで改めて、鳴きのメリット、デメリットについて考えてみたいと思います。
まず、メリットについて。

  1. テンパイスピードが上がる
  2. 和了率が上がる
  3. 放銃率が下がる
  4. 打点が上がる
  5. 愚形を解消できる
  6. 一発を消す
  7. ハイテイをずらす
  8. リーチ者のツモを消す
  9. 自分のツモ番を消せる
  10. けん制できる
  11. 安手をアピールできる
  12. 待ちを知らせることができる

まず、1について。
テンパイスピードが上がるのは、最大にして典型的な鳴きのメリットだと思います。
ですが、強者との対戦では牌を絞られたりするため、そのメリットは相対的に薄まっていると言えます。
テンパイスピードが上がっても、和了率が上がったことにはならないことにも注意です。
強者との対戦では、鳴き読みによっておおよその打点や当たり牌は読まれてしまいます。
そのため強者との対戦ほど当たり牌は止められて、和了率が下がってしまいます。
リーチに比べたら鳴きは他家の警戒度が薄れ、和了率が高くなるのが普通ですが。
そのメリットも薄れているということです。

3の放銃率が下がるというのは、攻撃は最大の防御理論で、先に自分が和了り切ってしまえば放銃することもなくなるという意味です。
ですが、これも強者との対戦では鳴き読みによって当たり牌を止められ、その上で手をつくってリーチや仕掛けをかぶせてくるので、和了り切ってしまう前に放銃してしまう機会も増えるでしょう。

4の打点が上がるというのは、染め手やトイトイなどで、面前手より高い手をつくることです。
仕掛けると面前より打点が下がってしまうのが普通ですが、仕掛け役によっては高い手をつくることも可能になります。
ですが、これも強者との対戦では牌を絞られて、高い手をつくるのが困難になります。
高い手の仕掛けというのは、テンパイからは遠いところから仕掛けることになりがちです。
レベルの高いメンツ相手では、高打点の仕掛けを成就させることは困難です。

5の愚形を解消できるというのは例えば

三萬五萬八萬八萬一筒二筒二筒六筒七筒二索赤五索六索七索

このような手であれば、4m8m2pは仕掛けないと、愚形テンパイ率が上がってしまいます。
これはメンツのレベルに関わりなくメリットがあります。
牌を絞られたとしても、ひとつでも愚形を解消できるなら充分でしょう。

6の一発消し、7のハイテイずらしもメンツのレベルに関わりのないメリットです。

8も詳細は割愛しますが、ポンの仕方によってはリーチ者のツモをひとつ減らすことができます。
9は流局テンパイ料狙いでケイテンを取りたいときに使える技です。
詳細はアサピン本に書いてあります。
これらも稀ながらメンツのレベルに関わりなくメリットがあります。

10のけん制に関しては、逆にメンツのレベルが上がるほどメリットが大きくなります。
メンツのレベルが上がるほど、良くも悪くも仕掛けを気にしてくれるからです。
バラバラの手からドラだけポンしたり、ホンイツ仕掛けに見せかけたりして脅す、と
いったようなことに効果が期待しやすくなります。
また、これは1のメリットのひとつになりますが、状況によっては、ひとつ仕掛けると、上家が鳴ける牌をあえて切ってアシストをしてくれることがあります。
これは上級者以外やってくれないので、状況によってはメンツのレベルが高くても、テンパイスピードが上がる効果の大きい仕掛けというのはあります。

11と12もレベルの高い卓ならではのメリットです。
オーラスでラス抜けしたいときなどに、あえて打点や待ちを他家に読ませれば、差し込みに期待できます。

まとめるとテンパイスピードが上がるメリット、和了率が上がるメリット、放銃率が下がるメリット、打点が上がるメリット。
これらのメリットが強者との対戦では軒並み下がることになります。
逆に、けん制のメリットだけは上がり、状況次第でアシストによるテンパイスピードアップの効果と、安手アピールや待ちを読ませることにより、差し込みに期待もできます。
続いて鳴きのデメリットについて考えてみます。

  1. テンパイスピードが下がる
  2. 打点が下がる
  3. 和了率が下がる
  4. 放銃率が上がる
  5. 愚形テンパイ率が上がる
  6. 他家のツモを増やしてしまう
  7. リーチ者にハイテイを回してしまう
  8. けん制できなくなる
  9. 打点が読まれる
  10. 待ちが読まれる

鳴けばテンパイスピードは上がるのが普通ですが、1は高打点狙いの仕掛けをしたときに発生するデメリットです。
無理チンイツ、無理ホンイツなど、メンツのレベルが上がるほど牌が絞られてテンパイが遅れ、デメリットは大きくなります。

2の打点が下がるというのは、鳴きの典型的デメリットのひとつです。
メンタンピンドラの満貫クラスの手を鳴いたら2000点になってしまいます。
あまりメンツに関わりのない項目ですが、レベルの高い卓ほど全体としての和了率が下がるため、相対的に安手になるデメリットは増していると言えるかもしれません。
和了率が低いなら、その分打点を上げないと勝てませんから。

3の和了率が下がるというのは、鳴きによって手牌が読まれ、当たり牌が止まることによるものです。
鳴けば和了率は上がるのが普通ですが、見え見えのホンイツ仕掛けなどは面前より和了率が下がることがあります。
これはメンツのレベルによって顕著に表れます。

4の放銃率が上がるというのは、手牌が短くなって守備力が下がるという意味です。
これも鳴きの典型的デメリットのひとつですが、レベルの高い卓ほどリーチに対して的確にオリてきて、なおかつ押しも少なくなるので、安牌が増えにくいです。
よって強者との対戦ほどデメリットが大きくなると言えます。
また、手牌が読まれて当たり牌が止まることで、和了り切る前に他家から反撃を喰らって放銃する機会も増えます。

5の愚形テンパイ率が上がるというのは、テンパイスピードを優先するあまりに良形ターツから捌くと、浮き牌がくっついて良形ターツに変化する前に捨てられてしまうため、かえって愚形テンパイ率が上がってしまうというような話です。
これはメンツのレベルに関係ないですが、仕掛け方によってはデメリットが大きくなってしまうので、なんでもかんでも鳴くのは考えものです。

67は流局間際に気をつけるべき点です。
メンツのレベルには関係ありません。

8のけん制できなくなるというのは、面前リーチを捨てるという意味です。
面前リーチによる強力なけん制効果を捨ててしまうデメリットは、メンツのレベルが上がるほど大きくなります。
メンツのレベルが高いほど、仕掛けよりもリーチを嫌がります。
仕掛けの待ちや打点は読めても、リーチの待ちと打点は読めないからです。

9と10はレベルの高い卓ならではのデメリットです。
打点が読まれると安手なら舐められて、高い手なら警戒されます。
舐められるのは特に問題ないですが、警戒されると当たり牌も鳴き牌も出なくなります。
待ちも読まれれば当たり牌は出にくくなります。

まとめると、レベルの高い卓では高打点狙いの仕掛けが成就しにくい。
和了そのものが数多く望めないので、安手の仕掛けより、面前の高い手をモノにしたい。
他家の受けを最大限に意識したいので手牌を短くしたくない。
できるだけ鳴かずにリーチによるけん制効果を生かしたい。
手牌を晒して待ちと打点を読ませたくない。
全体として鳴きに魅力が薄く感じられるようになって、デメリットが目立つように感じられます。

やはりこうして考えても、レベルの高い卓での鳴きの比重は相対的に低くなっているように思います。
鳴くにしても出来るだけ少ない副露数でテンパイするとか、そのへん工夫してやらないとなかなか和了れません。
逆にけん制による効果は突出して高くなり、アシスト差し込み期待など、高レベル卓ならではの効果のある鳴きというものもあって、そこはかなり研究の余地があります。

ソバテン愚形の読み

2014051121gm00290000608182c0tw3ts1

親がリーチの発声直後、数秒の長考があってから宣言牌を手出ししました。
このことから何が想像できるでしょうか。
リーチを打つ際に悩んで長考するケースは以下のようなものが挙げられます。

  1. 役ありの満貫テンパイなどで、ダマテンで打点充分とするか、リーチで更なる打点上昇を狙うかで悩んだ
  2. 愚形テンパイから良形変化を待つか、そのまま即リー打つかで悩んだ
  3. 後手を踏んだか、先にテンパイしてそうな他家がいて、押すか引くかで悩んだ
  4. 待ち取りで悩んだ
  5. 多面待ちなどで、どこが待ちになっているか一瞬わからなくなった
  6. 待ち取りは変わらないが、テンパイ打牌を選べるケースで、どちらを選ぶか迷った

このうちの、3はそもそも親の先制テンパイで、誰も仕掛けが入ってない状況なのでありえないですし、1と2のケースも、リーチボタンを押した瞬間に取り返しがつかないので、リーチ発声直後に悩む要素ではありません。

5に関しても、テンパイした時点で悩む要素ですし、リーチボタンを押してから何を切れば何が待ちになるのかと悩むのは、待ち取りで悩むのと同じ要素でもあります。

要は、4の待ち取りで悩んでいると読むことが出来ると思います。
そのことから分かるのは、少なくともくっつきイーシャンテンではないということです。

① 一萬二萬三萬一筒二筒三筒七筒三索四索五索七索九索九索

くっつきイーシャンテンというのは、例えば上のような形ですが、56789p256789sと、何をツモってテンパイしたとしても、テンパイした時点で切る牌はひとつで、悩む余地がありません。
くっつきイーシャンテンでは打牌選択の余地が生まれないからです。
愚形待ちになればリーチを打つかどうかで悩むことはありますが、それは待ち取りで悩むことではないですし、リーチ発声以前に悩む要素です。

② 一萬二萬三萬二筒三筒四筒六筒七筒三索三索四索七索七索

良形確定の完全イーシャンテン形も悩む余地がありません。
ここから58pツモって、3s切るか4s切るかで悩む人は、ほとんど居ないと思います。

③ 一萬二萬三萬二筒三筒四筒六筒七筒三索五索五索七索七索

ということはこんな形のイーシャンテンから58pツモって、3s切るか5s切るかで悩んだのかもしれません。
355の他には357のリャンカンから3を切るか7を切るかで悩んだケースも考えられますね。

待ち取りで悩むのはこのような愚形待ちのときに限られます。
良形テンパイのときは、打点優先で役牌トイツとのシャボを取るかリャンメンを取るか、あるいはツモり三暗刻を取るかリャンメンを取るか、みたいなケースでないと打牌選択の余地が生まれません。
よって、愚形待ちの可能性はけっこう高いんじゃないでしょうか。

④ 一萬二萬三萬二筒三筒四筒六筒七筒三索四索五索六索七索

ただし、このようなヘッドレスイーシャンテンから58pをツモって、3-6sと4-7s、どちらのノベタン待ちを取るかで悩んだケースも考えられます。
あるいは344456からリャンメンを取るか、エントツ待ちを取るかというケースも考えられますね。
その場合は例外的に良形待ちになります。

いずれにしてもソバテンの可能性はかなり高いんじゃないでしょうか。
いずれにせよ待ちはソーズが絡むと思います。
例えば③の牌姿から57sをツモってテンパイしたとすれば、テンパイ打牌は3s一択となります。
どんな牌姿にせよ、ソバテン以外のテンパイでは、待ち取りの選択は出来ないようになっています。
待ち取りの選択で悩むという状況自体がソバテンに限られるのです。

⑤ 一萬二萬三萬二筒二筒六筒七筒二索三索三索四索五索六索

例外的に、ソバテン以外のテンパイ打牌で長考するケースもあります。
ここから14sツモってテンパイの場合、待ち取りは変わらないですが、テンパイ打牌は3sか6sのどちらかを選べるようになっています。
捨て牌の印象や、安全度の問題でどちらを選ぶか悩むケースは出てきます。

野球でいう癖を見破られるというやつかもしれません。
投球フォームの癖から打者に球種を見破られれば、投手は容易に打ち崩されやすくなります。
リーチ打つ際の癖からも良形か愚形か、ソバテンかそうでないかが見破られるとすれば、返り討ちにされやすくなります。
手拍子でリーチを打つように意識しすぎると判断ミスが増えるので、待ち取りで悩むことは大事ですが、リーチ発声前に悩むようにすることで、相手に与える情報を少なくすることができると思います。
リーチボタンを押してから待ち取りを考えるのは悪い癖なので、少なくともそれだけは避けた方がいいでしょうね。

牌譜
http://tenhou.net/0/?log=2014051121gm-0029-0000-608182c0&tw=3

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