最強AI「ⓝSuphx」の牌譜検討~その3

前回までの牌譜検討↓
http://renrakujan.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-bf9f0f.html

① 南1局南家

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非常に難しい牌姿ですが、Suphxはここから打1pとしました。

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疑問に思って1人麻雀練習機にかけてみたのですが、打1pの期待値がもっとも優秀であり、両者の打牌が一致する結果に。
しかし、2番手の打1mとの差はほんの僅かであり、人間の頭ではどちらが上かを判断するのは不可能なレベルです。
Suphxと1人麻雀練習機の期待値判断は非常に似ています。
気になって他の牌姿でも何度か起動してみたのですが、平面的な判断では、ほぼ両者の打牌が一致していることが分かりました。
同じAIという種族だけあって、両者は似た思考をしているのでしょう。

牌譜↓
http://tenhou.net/0/?log=2019070723gm-0029-0000-b5ddd63c&tw=1

② 東4局北家~その1

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Suphxと1人麻雀練習機の共通点は他にもあります。
Suphxはここから打2pを選択。
これも1人麻雀練習機によれば2sと2pの期待値がもっとも高く、両者の差は極々僅かなものとなっています。
ですがこれは1m切りがいいのではないでしょうか?
2p切りが間違いとまでは言いませんが、1m切りもかなり有力です。
しかし一人麻雀練習機では1m切りの期待値を低く見積もっています。
それは一人麻雀練習機が文字通り一人麻雀だからで、チーもポンもないからです。
1m切りのメリットは食いタンによる加速が期待出来ることで、それによる期待値上昇は計算に入っていません。
Suphxも実は同じことで、鳴きによる加速は期待値の計算には入ってないのではないかと思うのです。
だから一人麻雀練習機と同じ動作をするんですね。
鳴きの期待値は計算しにくいものです。
例えば上家が国士を狙っているときなどは、食いタン効率が大幅にアップしますし、鳴きの期待値は他家の挙動や場況に大きく左右されます。
おそらくその複雑な場況の計算はAIにとって難しく、手づくりに反映させることが困難なのでしょう。
だから基本は面前進行の期待値計算で手を進めながら、鳴ける牌が出るたびにその都度、面前進行と副露進行の期待値を比較して鳴き判断を決めているのだと思われます。

要するに鳴きを前提とした手づくりはしていないということです。
だから仕掛けが少ないんですね。

③ 東4局北家~その2

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2pを切った直後に裏目の3pを引いてきました。
Suphxはこれを残し、1m切りとします。
これも一人麻雀練習機と同じ考え方で、ロン和了りは期待値の計算にそもそも入っていないのだと思われます。
ツモ和了りの期待値計算だけで手づくりを考えているので、こういうフリテンターツも躊躇なく残すことができるのでしょう。
人間はフリテンターツを感情的に嫌いがちですが、麻雀の基本はツモ和了りで、それは一人麻雀でも四人麻雀でも変わりません。
ですが極端にツモ和了りしか考えていないところがあって、どちらかと言えば迷彩のようなロン和了りの効率を上げる手順はSuphxはやや苦手としているようです。

④ 東4局北家~その3

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その後も紆余曲折があり、南家からリーチが入りますが直後にタンピンドラドラのテンパイが入ります。
Suphxはダマテンとしますが、リーチ者の現物でオリ打ちを狙っているのでしょう。
セオリー通りの選択ですが、他家の動向も期待値の計算に入っているということでしょうね。

⑤ 東4局北家~その4

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その1巡後に異変が起きます。
なんとSuphxが突如ツモ切りリーチを選択しました。
これにはどういう意図があるのでしょうか。
人間ではないのですから、一度はダマテンにしようと思ったが、迷って考え直してリーチに変えたなんてことはありえないはずです。
たった1巡の間に場の中で何か変化が起きて、それを感じ取ってリーチに変えたのでしょう。
そうとしか考えられません。

この1巡の間に起きた出来事といえば、上家が8mをポンして危険牌の7pを押したということです。
そして東家もよく見ると危険牌の7mを押しています。
どちらもほぼテンパイだと思われます。
おそらくリーチ者に押している2人の他家が居るので、もはやオリ打ちは狙えないと思ったのでしょう。
リーチ者の現物の6mは他家がオリているからこそ拾える待ちだったのです。
他家が真っ直ぐ和了りに向かっているとしたらツモ切りするだけですから、リーチ者の現物の6mが優先的に切られるわけではありません。
それならばリーチもダマも和了率は変わらないと、そう思ったに違いありません。
AIが「思った」というのはおかしいかもしれませんが、いずれにせよ他家が押しているかオリているかを監視していて、どう動くかで判断を変えているということですね。
Suphxは場況判断が苦手だと思っていましたが、他家の動向はきっちり見ていることが分かりました。
しかし人間のようになんとなくのアナログな感覚とは言いがたいです。
むしろここでツモ切りリーチは人間には思いつかない突飛な発想でもあります。
他家が全員押しているなら逆に怖くて反射的にリーチには行けないだろうとも思います。
でもよくよく考えてみればオリる手ではないし、ダマっていても和了率が上がるわけでもないし、リーチに行かない理由はないですね。

牌譜↓
http://tenhou.net/0/?log=2019070722gm-0029-0000-f85d9326&tw=2

AIは超ハイスペックな人間そのもの

Suphxのからくりがなんとなく見えてきました。
面前かつツモ和了りを前提とした手の進行をしつつ、並行で副露進行の期待値との比較をしながら鳴きを判断している。
しかしひとたびテンパイすればロン和了りによる和了率上昇も計算に入れながら期待値を測り、リーチ判断に結び付けています。
こう考えるとめちゃくちゃ頭の良い人間となんら変わらないとも言えます。
出力される打牌そのものは超ハイスペックな人間そのものです。
平面的な牌姿の正確な期待値判断だけではなく、他家の動向まで監視して判断に結びつけるとすれば手が付けられないほど脅威です。

最強AI「ⓝSuphx」の鳴き

前回までの牌譜検討↓
最強AI「ⓝSuphx」の牌譜検討~その1

Suphx(スーパーフェニックス)の副露率は.319で、典型的な面前型と言えます。
私の麻雀も実は面前派だと思っているので、Suphxの鳴き判断は見ていてあまり違和感がありません。
Suphxの鳴き判断はシンプルで、ひとことで言えば「安くて遠い鳴きはしない」という麻雀の必勝セオリーに従ったものです。
鳴きで和了りやすくなったり、遠くても期待打点の高い鳴きをしたり、打点が充分見えているところからスピードを加速したり、面前進行から期待値を上げる鳴きの精度が極めて高いと言えます。
無駄に手牌を短くするようなことは皆無といってもよく、仕掛けの途中で他家から攻撃を受け安牌が尽きて手詰まりすることもなかなかありません。

その反面、天鳳民がよくやるような、バラバラの手から強引にタンヤオに寄せて仕掛けたり、三色、イッツー、チャンタなどあらゆる仕掛け役を駆使して和了りきろうとするようなテクニカルな鳴きは苦手です。
こういった仕掛けは場況にも左右されやすいですし、安全度を見極めてから仕掛けないと容易に他家からの攻撃を受けてしまいます。
そういった場況判断は苦手ということなのでしょう。
役なしから形式テンパイ狙いで仕掛けるということも、よほどの終盤でない限りほとんどありません。
しかし明確に面前進行より期待値が上がっていると感じられる鳴きが多く、逆に期待値の下がる無駄な鳴きもなく、その精度は極めて高いと感じさせられます。
今回はSuphxの鳴きを見てみましょう。

① 東1局東家~その1

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これは手牌の方針がまだ定まっていないので、ここから和了りに向かって発進するのは、私には抵抗があります。
東だけは鳴きますが、それ以外は少なくともドラの6p周りでターツが出来てからじゃないと鳴きたくないというかんじですね。
何故鳴いたのか、最初のうちはよくわかりませんでしたが、これはトイトイ狙いだと考えられます。
一見するとダブ東バックの2900の仕掛けに見えるのですが、トイトイを絡めれば満貫になります。
まだ1面子もない和了りに遠いところからの仕掛けですが、期待収入の高い仕掛けというわけですね。
1mは既に2枚切られており、この1mをスルーするとトイトイの和了りはもはや絶望的になります。
鳴かずにドラのくっつきを待つなどと悠長なことを言っている場合ではなかったです。

② 東1局東家~その2

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2sを鳴けばダブ東バックのテンパイに取れるというところですが、Suphxはこれをスルー。
当然の判断だと思います。
ハナからダブ東のみの2900で終わらせるつもりなどなかったはず。
トイトイだけではなくドラのくっつきによる打点上昇もありますし。
東が出れば鳴いてテンパイを取りますが、ギリギリまで高打点の和了りを追いたいところです。

③ 東1局東家~その3

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その後6pを重ね、結果的にはダブ東トイトイドラドラの18000を和了ることが出来ました。
最初の1mのポンがなければこの和了りには結びつかなかったでしょう。
分かりやすい結果となりましたが、こういった未来も想像した上で仕掛けていると思われます。
AIに想像力という表現はおかしいかもしれないですが、人間には想像も出来ない未来をAIは想定しているのですよね。
鳴いた後の未来と鳴かなかった場合の未来と、無数の未来がある中で、どちらにバラ色の未来が待っているのかを想像する力がこのAIにはあるのです。

④ ハイテイ消しの鳴き

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別の牌譜からも見てみましょう。
現状のハイテイは北家で、このままだとリーチ者にハイテイが回ります。
そこでハイテイ寸前に打たれた6pをポンとし、リーチ者にハイテイが回らないようにした上にツモまで消してしまいました。
Suphxはハイテイ操作の鳴きをするという決定的瞬間です。
もちろん鳴いた方が得なのは疑いようもない事実なのですが、こういったこともAIには出来るんですね。

⑤ 一発消しの鳴き

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終盤に差し掛かり、親からのリーチを受けて宣言牌の4pをチー、打北としました。
最初に見たときはケイテン狙いかなと思ったのですが、よく考えてみるとケイテンが取りやすい形にはなっていません。
鳴けば8mツモ、8mチーか、5pツモでテンパイしますが、鳴かなければ8mツモかチー、5pポンかツモ、北ポンかツモでテンパイします。
47pツモだけは危険牌の5p切りとなってしまうので要らないですが、それ以外は安全牌の9p切りでテンパイがとれるので問題ありません。
鳴けばテンパイ効率が下がるのは明白です。
となると狙いは一発消し以外に考えられません。
現状の手は急所の8m引きでも危険牌の5pが押すのに見合わないため、ドラ1のみの愚形テンパイがマックスで、親リーチに押し返せるような手ではありません。
親リーチを受けた時点で自分の手は既に死んでいる状態です。
となると出来ることは一発消しかケイテン狙いしかありません。
宣言牌のチーをスルーしたとして、ケイテンが取れるかどうかは確率が上がったとしても確実ではないので、それならば確実に目の前の一発だけでも消しておいた方が得策ということなのでしょう。
もともと一発消しは損得に見合わないケースが多いのですが、この場のように自分の手が既に死んでいて、ケイテンくらいしか希望が見出せないときは有効になります。
これもAIの損得勘定は正しい可能性が高いです。
不確実なテンパイ料と、確実な一発消しとを天秤にかけて計算した上でこの判断ということですから。
計算能力は人間よりAIの方が上であり精密ですからね。

AIは小技も駆使する

このようにSuphxは面前進行と副露進行の期待値計算が正確で、どちらが計算上で上回るかを精密にジャッジした上で鳴き判断を決めています。
そのためにはハイテイ操作や一発消しのような小技をも駆使してくるので、スキがないと言えますね。

最強AI「ⓝSuphx」の牌譜検討~その1

AIは統計データの塊

みーにんさんの統計データ本のレビューでも書きましたが、現代における麻雀学習では統計データがなくてはならないものとなっています。
統計データの活用としては第一に1人麻雀練習機による期待値計算、第二に統計データ本による押し引きやリーチ判断の学習があると述べました。

今回は第三の統計データ活用をやっていきます。
それは麻雀AIの牌譜検討です。
牌譜検討は手づくり、点棒状況判断、場況判断、押し引き、リーチ判断など麻雀の総合力のトレーニングに役立ちます。
人間の牌譜を見ても良いのですが、タイプがバラバラで自分に合った人を見つけるのが難しいです。
例えばASAPINは間違いなく強いですが、副露判断がどうしても真似できないし、積極的に鳴いていくとその後の守備がおろそかになるという人もいるでしょう。
場況判断を織り交ぜつつ、積極的に鳴きながら他家の攻撃をかわしつつ和了りきるというのは、独自の実戦感覚と経験がなければ出来ないことです。
AIはもっとよりシンプルで、純粋に攻撃力を高める手組みと、鳴きと、損得に見合った押し引きと、正確なベタオリ手順というかんじで、お手本にするには最適だと思われます。

参考にするのはもちろん最強AIのⓝSuphxです。
AIというのは統計データの塊であって、大量に牌譜データを読み込み、その中から統計を取って平均値を採取し、期待値の高い打牌を自動的に選択するという仕組みになってい
ます。
我々人間が統計データを参考にして麻雀を打つのと同じですが、それを極めて正確に、高速に、自動的に選択しているのがAIと言えるでしょう。
つまり統計データをもっとも巧く活用していて、結果も残しているのがAIであり、ⓝsuphxです。
我々人間が統計データを適切に使用し、実戦で適用するための良い見本になると思います。

① 東1局東家

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先制リーチを受けてベタオリし、現物だけを打っていましたが、安牌が尽きて手詰まりしてしまいました。
打牌候補は1枚切れば四巡しのげる1mや、序盤先切りまたぎの6-9s、比較的安全度の高い字牌の發などがあります。
Suphxはこの中から6sを選びました。
序盤先切りまたぎの牌は安全度が高いという統計データもあり、それに従ったと言えるでしょう。
暗刻落としすれば数巡凌げるので、ベタオリ成功率が上がるという統計データもあるのですが、1-4mはド無スジであり、安全度自体は6-9sの方が上。
6sを切れば次巡にスジの9sも切れるので、2巡の安全が確保出来るということもあり、そちらの方がベタオリ成功率は高そうです。
字牌の發は1枚しかなく、1巡しか安全が保障されない上に、実はこの巡目のションパイ字牌は危険度がけっこう高いということも統計データで明らかになっています(11巡目で6%程度)。
9sではなく6sから切っているところもポイントです。
7sが先に切られている河では、6sはシャンポン、カンチャン、単騎には極めて刺さりにくい。
9sは799から7sを先に切る手順がなくはないですし、チートイの単騎待ちで良い待ちごろの牌として残している可能性もあります。
とはいえ、それほど危険ではないのでどの道次巡には切るんですが、確実に6sの方が安全と言えるので、6sから切るのが正解です。
このあたりのベタオリ手順が極めて精密で正確なのがAIの特徴です。
6sと9sの切り順は人間なら間違うことがよくあります。

② 東3局西家

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これは私なら鳴いて打5pとしそうですが、Suphxはこれをスルーしました。
頭がないので最終形が不安になりそうですが、5-8mもすぐ鳴けそうですし、鳴いた方が圧倒的に速そうですね。
この手格好からリーチを受けたらどの道苦しいので、他家から攻撃を受ける前に和了り切ってしまいたいと人間の私は考えます。
言い換えれば他家から攻撃を受けるのが怖いから鳴くんですが、AIにはそういう情緒的な感情はなさそうですね。
とはいえ持ち点も少ないですし、鳴くのは我慢した方が良いかもしれません。

③ 東4局南家

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愚形のシャンポンに受けてホンイツトイトイにするか亜両面の準良形に受けるかという選択です。
これは私なら3pを切りそうですが、統計データの活用に秀でるAIですから、こちらの選択の方がおそらく期待収支が高いと思われます。
一見すると5200が8000になるだけに見えるんですが、赤5pを引けば跳満にもなりますし。
ただ、人間の私から見ると亜両面とはいえ2-5p待ちと中張牌のバッタ待ちでは差があるように感じます。
3-6pに受けるよりはシャンポンに受けた方が良さそうに思えるのですが、2-5pの亜両面は捨て難い、良さそうな待ちです。
にしても、そこそこの打点で確実に加点しておこうとは考えないのが実に人間らしからぬ、AI思考と言えそうですね。

④ 東1局1本場南家

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これはダマにして手変わりを待つ人も多く居るかと思われますが、統計データの塊のようなAIがリーチを打つということは、それは間違いである可能性の方が高いでしょう。
統計データというのは、基本的に場況がフラットに近いほど有効になります。
巡目が浅く、親が役牌を鳴いているくらいで情報が少ない場況です。
このような状況でのAIの判断は、極めて信頼度が高いと思われますね。

⑤ 南3局1本場西家

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これはホンイツを睨んで9pを切りそうですが、Suphxは6m切りを選択。
これも先ほどと同じく場の情報が少ないため、AIの選択は重く見る必要があります。
これだけ極めて情報が少ない中で選択するということは、正しい選択である可能性も高いということです。
最初はチートイ狙いで決め打ちかなと思ったのですが、この後北を1鳴きするんですよね。
ということは9pの重なりに期待してホンロートイトイ狙いだと思われます。
もしくはただちに南を引いてきたときにチートイの9p単騎で即リーチに行ける用意を、ということかもしれません。
先に9p切りだと6mが宣言牌でソバテンの8m単騎待ちになりますし、少し待ちが弱くなってしまいます。
あるいはすでに5トイツあるのでホンイツを見る必要はもはやないということもあるでしょう。
たしかにホンイツもトイトイも同じ2ハンで変わらないです。
もし7mをツモってホンイツに移行しても5s切りとなり、トイトイは消えるので打点は変わらないことになります。
この手のように端牌トイツが揃っていれば両面ターツは必要なく、良形並に良いターツが既に揃っていると言えます。
つい反射的にホンイツを考えてしまうんですが、よくよく考えてみるとホンイツはそんなに要らないですね。

⑥ オーラス南家

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ツイッターでも少し話題になっていた鳴きです。
5pを鳴くのは当然ですが、なんとSuphxは両面ではなくカンチャンで5pをチーします。

⑦ オーラス南家その2

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これには面食らいましたが、その後2pを引いてきて意図を理解しました。

⑧ オーラス南家その3

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これはホンイツへの渡りを見るためのカンチャンチーだったのです。
ただこのチーは正直言って疑問手でしかありません。
ホンイツにならなくても南ポンすれば3900になり、連帯が取れるわけですから。
それにここから3s4sを切っていくのはかなり厳しいです。
実戦感覚として、やばすぎる。
私はこの手格好でもホンイツは必要なしと見て3pを切りそうです。
期待値の高い選択をしているのは分かりますが、AIには恐怖という感情がないですね。
東場ならまだ分かりますが、オーラスでラスと僅差の3位に居れば危険牌の切り遅れは致命傷になるし、カン7pの受け入れも逃したら痛すぎるという意識が人間にはあるので。

AIにはミスがない、恐怖もない

全体的にミスが極めて少ない・・・というよりはミスという概念自体がAIにはなさそうです。
特に序盤の手づくり、ベタオリ手順が極めて正確で精密と言えます。
足りないのはAIだけあって実戦感覚です。
場数を踏んでいる人間の巧さ、老獪さのようなものが感じられない気がします。
例えるなら怖いもの知らずなものすごく頭の良い子供っていうかんじです。
特に中盤以降の場況判断は少し怪しいものがありますね。
ただ怖いもの知らずが逆に人間にとっては困難な胆力を生むこともありそうです。

牌譜
http://tenhou.net/0/?log=2019070800gm-0029-0000-da33194f&tw=0

統計学のマージャン戦術~レビュー

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統計データには嘘や間違いがない

みーにんの「統計学のマージャン戦術」を読みました。
同じくみーにんさんのデータで勝つ三人麻雀はとても素晴らしかったので、四人麻雀用のデータも欲しいと思い購入しました。
これも予想以上の出来というか、四人麻雀用のデータの方が実戦に活用しやすく、役に立ちそうだなという印象です。
やはり四人麻雀の方が統計データを利用するデジタル麻雀戦術との相性が良く、三人麻雀の方が実戦感覚の場況読みとかに頼っている傾向が強いのでしょう。
個人的にもこちらの方が得るものが多く、チートイの字牌単騎は地獄待ちが思ったより強いなとか、ダブ東のシャンポン待ちは出にくいと思っていたが意外とそうでもないとか、上級者でも知らないことが数多くあると思います。

統計データには嘘や間違いがありません。
鳳凰卓の膨大な量の牌譜から採取してきたデータは、現実に強者どうしが長期に渡ってガチで麻雀を打ち合い、残してきた結果であり事実なので、そこに異論を挟む余地などありません。
これはどんな麻雀の強者の言い分より信頼できます。
人間の経験や主観をもとに構築された思考や判断は曖昧で抽象的になりがちだからです。
現にトップ中のトップクラスの打ち手の間でも判断が分かれる麻雀の選択というのはいくらでもあります。
実際に打っているときは極めて正確に期待値の高い選択をしているかもしれませんが、言語化のプロセスで間違うことも考えられますし、強者の高度で精密な思考判断を言葉で伝えるのは難しいのです。

1人麻雀練習機とは

私も手組で迷ったときは一人麻雀練習機を使っていますが、これも統計データの1種で、人間ではなくAIが打ったものになりますが、正確に牌効率通りに打っているので、どの牌を選べば期待収入の高い選択になるのかが簡単に分かるようになっています。
詳しい仕組みはよくわからないのですが、おそらくまったく同じ牌姿からその後の何万通りものランダムツモを想定して、擬似的に何万と打った結果、どの選択が平均的にもっとも収入が高かったかを出力して表示されるようになっているのでしょう。
しかも微妙な期待値の差も正確に数値で表示されます。
1番手だけではなく2番手や3番手の選択はなんなのか、その差は微差なのか大差なのか、巡目によってはどう変化するのか、全て細かく正確に把握できます。
どんな強者でもここまで細かく、詳しく、正確に選択の良し悪しを言葉で伝えるのは不可能です。
私は手組みに関しては誰かに答えを聞くよりも、1人麻雀練習機に聞いた方が話が早いし効率的だと思っています。

しかし問題は押し引きやリーチ判断についてです。
これに関しては今までは強者に意見を募るしかなかったのですが、抽象的になりがちで、トップ中のトップクラスでも意見が分かれることがよくありました。
そこで統計データの出番というわけです。
AIではなく実戦で人間が打った膨大なデータを元に、実際に期待値の高い選択が何だったのかを拾い集めてみるという手法が使えます。

統計データの見方

もし統計データに嘘や間違いがあるとすれば、それは統計データそのものではなく、統計データの読み取り方に嘘や間違いが含まれるのでしょう。
統計データは言ってみれば結果論と同じであって、人間がよく言うような結果がこうだったからあれは正しかった、いや間違いだったと言うのと変わりません。
決定的に違うのは、膨大なデータを集めて平均値を採択しているという点です。
これがただの結果論を信頼に足るものへ押し上げていると言えます。
ただそこには結果だけがあって過程がありません。

1人麻雀練習機の出力結果にしてもそうです。
麻雀は4人で打つものなので、1人だけでツモって選択して得られる結果は実戦とは微妙に違ってきます。
場況判断がないからですね。
特別変わった場況がないときにはそのまま使えますが、そうでないときは場況次第で簡単に選択が覆ります。
そこで統計データの正しい読み取り方を身に付ける必要があります。

1人麻雀練習機によって出力される期待値の高い選択は絶対ではありませんが、もしも大差で期待値の高い選択が表示されるなら、それは場況次第で簡単に覆るようなものじゃありません。
そういう場合は、ほとんどどんな場況においても正しい選択、出力結果だと言えますし、逆に期待値が微差で1番手、2番手が表示されるなら場況次第で覆りやすいということです。
その場合は実戦の場況を重視して1番手か2番手かを判断してみましょう。
どの選択の期待値がもっとも高いかではなく、期待値の差は大差なのか微差なのかに注目することが大事です。

親リーに愚形ドラ1で押し返せるか

一応本書でも統計データを元に期待値の高い選択は何かという結論をその都度出しているのですが、概ね間違ってはいないと思われるものの、場況次第では覆りそうだなと思われるものもあります。
例えば親リーチに対して愚形ドラ1のテンパイは押し返せるか?という問題です。
リーチで押し返したときの局収支-1800点で、ベタオリしたときの局収支は-1700点。
どの道失点しますがオリた方がほんの少しましという結果です。

しかしこの統計データはおそらくですが、偏ったデータが集まっています。
実際に親リーチに対して愚形ドラ1で押し返したデータを掘り起こしているということは、それなりに勝算があるから追っかけているということなので、場況が良いから追っかけたとか、安牌がないから追っかけたとかで、愚形でも通常よりは放銃しにくく和了りやすかった可能性があります。
平均よりも少し期待値の高い手で押し返したと考えられるので、平均的な手で押し返したときの局収支の期待値は-1800点よりもさらに下になるのではないでしょうか。

ただしベタオリしたときの局収支にも偏りがあります。
これは本書にも書かれている通りですが、ベタオリが成功した場合の局収支で、失敗した場合は含まれていません。
安牌が少なく、ベタオリに失敗する可能性が高い場合は局収支は-1700点よりもだいぶ下になるでしょう。

となると押し返した場合もベタオリした場合も、額面より局収支は低そうなので、結局どっちもどっちなのですが、安牌さえ足りていればベタオリしたときの局収支は-1700点に極めて近くなります。
その一方で平均的な愚形ドラ1の手で押し返すと局収支は-1800点より下になると思われ、平均的な待ちでかつ安牌が足りている状況においてはベタオリした方がはっきり得になると思われます。
逆に安牌が足りてないときは腹をくくってリーチで押し返すのもありでしょう。
統計データの上では押し返しもベタオリも収支の差は小さいので、オリ打ちする可能性があるならリーチして和了り抽選を受けた方がましということは充分に考えられます。

統計データなくして麻雀戦術は語れない

このように統計データがこう言ってるからこういう結論になるというのではなく、統計データの特性を理解して応用すればこの本はめちゃくちゃ使えそうです。
難しい過程はすっ飛ばして結論だけ読むなら中級者でも使えますが、工夫すれば上級者向けにも応用が可能です。
牌効率に関しては1人麻雀練習機を参照し、押し引きやリーチ判断に関しては本書のような統計データを参照するという、これが現代における麻雀戦略、麻雀学習の最先端であり最強の手法です。
天鳳十段に到達した最強のAIも膨大な量の統計データを元につくられています。
これは統計データを活用した麻雀がいかに強いかを物語る最たる事例でしょう。
そのAIが打った牌譜から戦術を研究するというような試みも巷では行われており、もはや統計データなくして麻雀戦術は語れないというほどの状況になってきています。
こうした統計データの活用をベースに戦術や打法を構築し、そこに個人の経験からくる実戦感覚をプラスしていくのが巧い落としどころとなるでしょう。

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三人麻雀の極意~レビュー

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初の実用的三麻戦術本

\(^o^)/★さん(オワタ)の「三人麻雀の極意」を読みました。
発売当時は三麻のモチベーションが低下してて、今更ということになってしまいましたが。

初代三麻天鳳位が解説する初の実用的三麻戦術本ということで、三麻打ちで強くなりたいならこの本を読むしかないですね。
もちろん四麻戦術本は世の中にたくさん出回っているし、四麻戦術本を参考にしてもいいのですが、この本は三麻のフィールドに特化した内容になっています。
その全てが三麻ならではの状況から判断や思考を解説する内容で、四麻戦術とかぶる要素がほとんどありません。
特にツモり損ルールの天鳳を前提としているので、非常に限定的ですが天鳳の三麻を打つ人や、これから打ちたいと思っている人におすすめです。
ツモり損以外の三麻を打つ人にとっては、本書の戦術は守備的すぎると思うので、そのへんは念頭に置いた方が良いでしょう。

手堅くゲームの主導権を握る麻雀

僕からすると、ツモり損ルールを前提として考えても本書の戦術は守備的すぎるかなと思います。
役牌を大事にし過ぎるところ、ダマテンに比重を置きすぎるところが特に気になります。
三麻は字牌の価値が上がるというのが著者の考えですが、ここは自分とまるで逆の考えで、僕は字牌の価値は下がると考えています。
四麻より役牌はもっと雑に扱っていいというか、孤立19牌を大事にすべきかと思います。
というのは三麻にはチーがないので、役牌は特急券にならないからです。
それに役牌を絞る必要はなく、リーチを打たれるより役牌を鳴かせた方が打点が読みやすく、対応しやすいとも考えています。
著者は逆に、三麻のリーチをあまり評価していないから鳴きが強いと考えていて、守備面でも字牌は有効で、他家のキー牌を抑えて押し引きを決める権限を持つという観点からも役牌を持つことは重要と考えていると思います。

これは派閥みたいなもので、強者どうしでも考え方が真っ二つに別れているので、どちらが正しいとか間違っているとかではありません。
私も字牌を重視した打ち方をしていた時期もあったけど、やっぱり合わないなと思って止めたのです。

リーチに関しても、ツモり損の三麻は例えば親の満貫をリーチしてツモって跳満だと12000点で、出和了りの満貫12000点と変わらないじゃないかという指摘があるのですが、実はダマテンの満貫って出和了りするよりそのままツモっちゃうことが多いので、リーチしてないと4000点の損失があります。
この損失はバカにならないし、8000点にプラス4000点のアドバンテージがあったらその後の展開がだいぶ変わってきます。
四麻と違って親満和了れば安泰というわけにはいかないので。

あとドラの見切りも少し早いかなと思いますし、僕とは全然違うなと。
著者はリーチやドラによる加点をあまり重視していなくて、確実な加点や局消化を重視していると思います。
これは繊細な他家への対応や慎重な打ち回しに自信があるからだと思われ、野球の解説でよく先制点をまず取りにいって試合の主導権を握ることが大事とか言われるのですが、あれとたぶん同じです。
投手力や守備に自信があれば大量点は要らないので、バントで手堅く点を取りに行くという作戦も有効になってきます。
だからまずはゲームの主導権を握ることが大事ということなのでしょう。

この打ち方はけっこうしんどいです。
競った展開でシビアな判断が求められることが多くなってくると思われるので。
一言で言うと手堅いというかんじです。
私の方がもっと大味な麻雀を打っていて、取れるときに出来るだけ点を取って楽に逃げ切ろうという考え方をしています。
私には著者(オワタさん)の打ち方はちょっと真似出来ないし合わないなと感じます。
同様に合わない人も居ると思われるので、ちょっと窮屈に感じたり性に合わないと感じたら、別のアプローチを考えたり試してみると良いでしょう。

慎重かつ繊細な打ち回し

もちろん回し打ちやテンパイ料や好形に拘る考え方とか同意出来る点も数多くあるし、概ね間違ったことは書かれていないと思います。
個人的にすごくいいなと思うのは立体図が天鳳のスクリーンショットになっていることです。
僕が天鳳を打ち慣れてることもあるのですが、明らかにこの方が見やすいです。
他の戦術本もこうしてくれたらいいのになと思いますね。

元々本を読む前から他人の戦術を取り入れようという気はありませんでした。
ただ他人がどう考えて麻雀を打っているのかが気になっただけです。
オワタさんとは三人麻雀で当たったことはないんですが、四人麻雀では鳳凰卓で何度か同卓しましたし、三人麻雀同様に慎重かつ繊細な打ち回しが特徴的な打ち手のようです。
オワタさんに近い考え方をする打ち手も三麻鳳凰卓には居ます。
自分はこうは打たないとしても、他人がどう考えてどう打ってくるかを想像することは、麻雀をやる上でも大事なことなので。
考え方が自分と合わないなという点はマイナスではなくて、逆にプラスと考えています。
三麻データ本のような細かく詳細な状況判断を追及するというよりは、
打ち手の基本的な考え方や思考、大まかな方針がよく分かって良かったと思います。

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ハイテイと流局の考え方【三麻】


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テンパイ料とハイテイ操作の考え方は三麻独特のものがあります。
流局まであと僅かなので、ここで形式テンパイを取って、テンパイ料を獲りにいこうと考える人も居るかもしれません。
鳴けばリーチ者のハイテイをずらすことも出来ます。
テンパイに取って出て行く發は完全な安牌。
仮に14巡目あたりのケイテン仕掛けの鳴きを統計データで採ったとすると、明確に鳴き有利となるはずです。
テンパイ料が少ない三麻でもそれは変わりません。

しかし私には知識ではなく経験があります。
過去に三麻を打ってきた経験で似たような状況を思い出しながら、今後の展開を予測しました。
まず直感的に閃いたのは、西家が明らかにベタオリしている状況なので、8sが合わせ打ちされる可能性が高いということ。
その次に考えたのがリーチ者のハイテイをずらすのではなく、消すことは出来ないか?ということです。


_2

ということでここは一旦スルーして西家が合わせてくるのを狙い打ちしました。
これを鳴く方がリーチ者のハイテイを消した上でツモも1つ減らすことが出来るので、かなり有利になります。
瞬間だけ切り取って考えれば、さっきの東家からポンすることは有利に思えますが、過去の経験から西家が合わせ打ちしてくることを直感的に感じたので、自分にとってさらにより良い展開に持っていくことが出来ました。

とはいえ、西家が8sを持っていないこともあります。
その場合は北がもう1枚山に残っているので、流局までに自分か西家が引ければリーチ者のハイテイを消せます。
他にも下家がカン材を何か持っていて、流局までにカンをしてハイテイを消してくれる可能性もありますし、自分が鳴くことでそれらの可能性を消してしまうことにもなるので、総合的に考えて①の状況から鳴くのは損になると思います。

これは統計データでの解析は難しいと思います。
一律に14巡目からケイテン鳴きはありか?と考えるとありになってくるんですが、状況がいろいろと複雑に絡み合っているので、それらを総合的に判断するとなしになる。
過去の経験がものを言いますね。
今までハイテイで親に高い手をツモられて痛い目に遭った経験が過去に何度もありますし、テンパイ料ごときよりハイテイを消す方がずっと大事なのは分かっていました。

三麻においてハイテイをずらすことはそれほど大事ではありません。
それよりも鳴きでハイテイそのものを消してしまうことの方が大事ですし、カン材や北抜きによってもハイテイは消せるので、四麻よりもハイテイ消しの手段がずっと豊富に存在します(四麻より三麻の方がカン材も集まりやすいので)。
それにハイテイの1ハンがそれほど戦局に影響を与えることはありません。
リーチドラ1ツモにハイテイの1ハンがついて満貫になったら大ダメージですが、ドラが多くインフレしている三麻では満貫以上が当たり前で、4ハンが5ハンになったり、6ハンから7ハンになったりしても点数は変わらないからです。


_3

ケイテンに関してもう1つ重要な考え方があります。
三麻の場合は形式テンパイに取っても、危険牌を引いたらほぼオリることになります。
テンパイ料で得られる収入と放銃打点による支出のバランスを考えると、危険牌の押しは見合わないからです。
これは経験ではなく、統計データの上でもはっきりしていることです。
どうせ危険牌を引いたらオリるのだから、ケイテンで鳴いてもあまり意味はないですね。
そういうわけで最後はハイテイで危険牌を引いてオリることになりました。
ただ今回は親からハイテイを1つ奪っているので、オリてもそれなりに価値のある鳴きだったと言えます。

三麻のテンパイ料の価値が四麻より低いことはよく知られていると思いますが、ハイテイを消す重要性が上がっていることも見逃せません。
四麻のような感覚でケイテン取りの鳴きをするのは良くないことが多いでしょう。
ただ、今回のようにケイテン取りついでにハイテイも消せるなら価値が高いです。

牌譜
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経験則に頼る麻雀

サブアカが九段になりました。
たくさんのいいねありがとうございました。

最近データで勝つ三人麻雀(通称三麻本)というすごい本が出版されましたが、実際に三麻鳳凰卓で強い人たちと打っていても、三人麻雀に関してはまだまだ一般化されていない未開拓な領域があると感じました。
四麻とも違う、独自の戦術やノウハウもありますし、強者どうしでも共有されない個人の経験から見識からくる独自の判断もあります。

統計データを活用するデジタル麻雀との相性はやや悪いところがあって、例えば先制リーチの判断などは三麻独特のものがあって、統計データはほとんど役に立たないと言ってもいいです。
仮に他家が明らかに染めにいってたり、国士に向かってたりする場合などは、場に安い待ちでダマテンで張る方が極端に有利になってきますし、四麻と比べても他家の動向がリーチ判断に与える影響は大きいです。
点棒状況に関しても、自分がラス目の場合はトップ目から出和了ると加点の効率が悪く、極端にリーチ有利となりやすいです
(競っているライバルの他家が1人しか居ないのでデバサイを取りづらい)。
それに加え、満貫や跳満程度では決定打にならないので、打点充分というだけではダマにする理由にはなりません。
結局は個別の状況に応じて判断を下す方が統計データを当てにするよりも正確で、そこは知識よりも経験がものを言います。
要はその経験値の差が最終的な実力の差を決定付けているのです。

四麻は情報量が多く、情報処理の速度や、複数の異なる指向の情報を並行に処理する能力なども必要になってきます。
例えば瞬時に場に切れている牌の枚数を数えてもっとも安全な牌を見つけ出す能力などはもっとも重要で、戦績を大きく左右するものです。
四麻に使われる能力の大半はベタオリにもっていかれますし、ここがだめだとどうにもならないですね。
瞬間的な脳の稼動力。
これは生まれつきか、幼少期に養成される素質の高さも必要になってきます。

三麻はそこまでベタオリが重要ではなく、安全度の高い牌を無理矢理捻り出してオリる必要もあまりないので、脳の働きが鈍い人でも経験則に頼ればなんとかなると思います。
私がどちらかというと四麻より三麻を得意としているのはそのためです。
というよりも元々持っている素質の高さでは勝負にならないと思っているので、四麻打ちとしては限界を感じています。
瞬間的な脳の稼動力は鍛えようがないので、上を目指すなら三麻の方かなと。
少しずつかもしれませんが三麻天鳳位を目指してやっていきます。

鳳凰卓の真実

鳳凰卓とは

天鳳の鳳凰卓がどういうところかご存知でしょうか。
まだ七段に上がったことがない人、上がったことがあるけど何がなんだかよくわからないまま降段してしまった人、七段以上の人と麻雀打ったことがあるという人、いろいろ居ると思いますが、実際に打ってみないとわからないことが多いと思います。
観戦モードで見ることは誰にでも出来ますが、実際に打つのとはまた違います。
やたら守備的に打つ人が多い印象を受けると思いますが、それは間違ってはいなくても表面的な姿でしかありません。
私が薄っすらと鳳凰卓の本当の姿、本当の恐ろしさを実感し始めたのは鳳凰卓で2000戦近く打ったくらいだったと思います。
実際に打つ前や、最初の数百戦打っていた頃とだいぶ印象の差を実感し始めました。

3対1の構図

まず守備的な打ち方の人が多いと言っても、その結果どういう麻雀になるのか、まるで想像と違っていました。
最初はリーチに対して全員ドン引きして一人旅になることが多い、そんなイメージを持っていたと思います。
実際はその逆です。
スリムに構えたところから危険牌を打たずにリーチに対して追いつくとか、危険牌を打たずに回し打って追いつくとか、実際はそんなことばかりです。
単なる印象ですが、実際にデータを見ても追っかけられたり、放銃する確率は少し高くなっており、1人旅になることは少ないようです。
いわゆる押さえつけリーチや恫喝リーチというのは効果がないと言わざるを得ません。
しかも相手は危険牌を押さずに追いついてきます。
レベルの低い相手ならゴリ押しで追いつこうとするので、早期に決着することが多いのですが、押さずに追いつこうとするうちに巡目が過ぎ、そうこうしているうちにさらにもう1人もいつの間にか追いついてきます。
そうすると3家がテンパイに近く和了りに向けて争い、1家が逃げ回るという構図になります。
実際には3件リーチというのは少ないんですが、1件リーチ+2件副露とか、2件リーチ+1件面前ダマというような展開は非常に多いです。
これは牌譜を後で見てみるとよくわかると思います。
打っているときは気付かないですが、1件誰かがリーチしていたり、派手に仕掛けていると思ったら、もう1人がこっそり張っていたりします。
天鳳名人戦を見ていてもわかりやすいんじゃないかと思います。
解説もよく指摘していますが、いつの間にかみんなテンパイしているなと。
それでいて誰も危険牌を押さないのでなかなか決着が付かないのです。

共通安牌の価値

鳳凰卓は3家テンパイ状態にもつれこみやすい状況と言えます。
特上卓ならそうなる前に決着がつくことが多いので、その状態になるまでもつれこむことはなかなかありません。
そうなると残されたテンパイしていない1家は3人の攻めから命からがら逃げ回ることになります。
はっきり言って何も準備していない状態でそうなってしまったらお手上げです。
2家ならまだなんとかなりますが、3家同時に通る牌なんてなかなか見つかりません。
だからそうなる前に1件先制攻撃してきた時点で、2件目、3件目に備えて字牌などの3家に通る共通安牌を持つ準備をします。
無理に自分も追いつこうとはしません。
なるべく手を崩さずに共通安牌を消費するより、手を壊してでも共通安牌を持ちます。
何も動きがない中盤あたりからでも、受け入れを減らして共通安牌を持つ必要があると思います。

私は本来はもっと先制攻撃に対して後手から粘って追いつこうとする打ち手でした。
ですが鳳凰卓を数多く打っていく中で、だいぶあっさり引くようになったと思います。
今でも多少の違和感はあります。
そもそも三麻だったら他家が2人しか居ないので3家が押してくる展開には絶対にならないわけです。
そこで最低でも2家の攻めに対してはなんとかなる準備をして、多少は粘ってみるわけですが、3家目の参戦はまるで想定していません。
これは三麻を打っている感覚が残ってしまっていて、四麻もそのやり方でずっと続けていたらそこそこなんとかなってしまった経験からくるものだと思います。
これを続けていたらいずれは鳳凰卓で壁にぶつかります。

しかし鳳凰卓を打っているとどうしても和了率が下がるので、なおさら無理をして粘って和了りに行こうとします。
それが悪循環に陥る罠なのです。

流局テンパイ率

鳳凰卓は流局率が高いのでテンパイ料の価値が高いと言われます。
私も今までそう思っていました。
しかし私の鳳凰卓の流局テンパイ率を解析してみると、42~43%程度でそこそこ高い水準です。
特上卓で打っていた頃よりも2~3%ほど上昇しています。
でも特上卓の方がずっと勝っています。
この数字には何も意味はありませんでした。
ただ数字が高いだけでは価値がないんだと思います。

高打点ダマの多さ

その原因と思われるのがダマテン放銃による失点です。
データ解析で見てみると、鳳凰卓でのダマテンに対する放銃素点が、特上卓と比べても異常に高い数値を示していました。
鳳凰卓では高打点のダマが非常に多いのは間違いないと思います。
ダマテンは警戒する必要がないとよく言われますが、これだけはっきりと結果に表れている以上、無視することは出来ない要素です。

ダマの高い手に刺さるパターンとして多いのが、終盤に2件の仕掛けに対して当たり牌を止めながら慎重にケイテンの仕掛けを入れようとしたら、もう1人が面前でこっそり張っていてそれに刺さるというパターンです。
しかも決まって高い手です。
おそらくですが、特上卓でも同じようなパターンで終盤にケイテンを仕掛けようとしても、刺さるのは豆ダマが多かったんだと思います。
特上卓には意図のよくわからない豆ダマが多いですが、鳳凰卓にはそれがありません。

これに関してはリーチや仕掛けを入れてない面前の他家に対しても警戒するしかありません。
不用意にダマテンに刺さる可能性のある牌を切らないことです。
逆に言えば安全が確認できないとケイテンの仕掛けは出来ません。
面前の他家が明らかにオリている気配を見せているとか。
もしくは普通に仕掛けて役ありの自分も和了りの見えるテンパイに取れるなら良いでしょう。
役なしで和了りの見えない形式テンパイで放銃の可能性のある牌を切ることは損です。
ほぼ僅かでも面前で張ってリーチを打ったりして和了れる可能性も捨ててることになりますし。
誰かが和了って終局する可能性もあり、流局するかどうかもまだわからないんです。

テンパイ料の価値は低い

思った以上にテンパイ料の価値は低かったと言わざるを得ません。
もちろん南場の底辺で競っている状況なら無理して狙う価値はあります。
そうでないなら、先制リーチに対してケイテンの可能性を残すのではなく、追っかけリーチを警戒して手を崩す方が得策ですし、自分のケイテンより他家のダマテンの警戒を優先する方が良いです。
ASAPINあたりが戦術書でケイテンの重要性を謳っていますが、内容を理解するのにずいぶん時間がかかりました。
あれもよく読んでみると絶対の安全を確保してから仕掛けろというような内容です。
逆に言うとそうでないなら仕掛ける価値がないということです。
今ではだいぶケイテン仕掛けの鳴きも減りました。
13巡目あたりだと必ず鳴いてテンパイに取っていましたが、鳴かないこともあります。
まだ4~5回は流局までに危険牌をツモ切らないといけないと考えると割に合わないと思います。

押している他家を把握する

鳳凰卓でもっとも大事なことは押している他家を把握することです。
これは上記に述べた全てのことにおいて関わってきます。
もし先制リーチに対して他家が明らかにベタオリ気配を見せているなら、自分も少し粘って追いかける価値が出てきます。
ケイテンの仕掛けを入れる価値も出てきます。
リーチに対して押している他家が居るなら絶対に追っかけリーチを警戒した方がいいです。
鳳凰卓でリーチに危険牌を押すというのはよほどのことです。
テンパイしているか、仮にイーシャンテンであってもよほどの勝負手以外考えられません。
リーチに対してラフに押すような面子は鳳凰卓には居ないのです。

それにダマテンは読めないと言いますが、唯一のダマテンを見破る方法もリーチに対して押している他家が居るときです。
特に終盤あたりで押している他家が居たら絶対に張っていると思って間違いないです。
中盤あたりなら安牌が足りなくて押している可能性もあります。
でも終盤なら安牌が足りない可能性はまずないです。
よほどの勝負手でも終盤ならイーシャンテンから和了れる可能性は低いので押さないでしょう。
おそらくリーチ者の現物待ちなどで張っています。

こういうことは鳳凰卓を打つまでまったく把握していませんでした。
自分のスペックの低さを理解していたからです。
はっきり言って安全牌を探したり、自分の手の復活を考えるのに精一杯で、他家が押しているかどうかなど考える余裕はありませんでした。
それでなんとかなっていたのは今となっては考えられないですが、ラフに押す人が居たから助かっていただけであるので、鳳凰卓においてはこれが出来ないといずれ壁にぶち当たります。
このスキルを体得するのは簡単なことではありませんでした。
とにかくリーチに対して他家が切っている牌が危険牌かどうかを逐一確認することを習慣づけました。
今でも見落とすことがありますが、他家が危険牌を切るときは一瞬です。
ノータイムでシュッと出てくるので、それに反応できるようになるまでは苦労すると思います。

鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム~レビュー

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機械のようであり人間のようでもある

お知らせの「鬼打ち天鳳位の麻雀メカニズム」読みました。
一見するとデジタルど真ん中。
その実は鬼打ちによる経験則から築き上げ、磨き上げられたシステムのようで、統計データの類は一切出てきません。
人間の思考能力をいかに効率良く使うかという点に焦点が当てられており、その答えは事前準備の一言に尽きるでしょう。
状況が変わるたびにその都度考えていたのでは間に合わないというのはその通りだと思います。
刻一刻と変化する状況に備えて何が出来るかというのがこの本の趣旨です。
やってることは機械のようでも、考えてることは人間的なようでもあります。
人間は機械と違って瞬時の判断が出来ません。
だから事前に何かが起こったときのためにあれこれ考えておくというわけですね。

量産型デジタルから脱却する

よくある麻雀の戦術書には無スジの危険度Aであるとか、字牌の危険度がBであるとか、統計データをもとにおおまかな牌の危険度が書かれてありますが、これは実戦的にはおおざっぱ過ぎて使いものになりません。
もっと精度の高いベタオリをするために必要なことがこの本には書かれています。
リーチ判断も点棒状況からの他家の動向読みを含めた、きめ細かな情報処理を元に判断する方法が書かれています。
だからこれは量産型デジタルから脱却するための書であり、ジムではなく、ガンダムを目指す人のための書です。
つまり中級者から上級者向けです。
システムと言ってもおおざっぱでもなく、わかりやすくもないので、体得するには骨が折れる作業です。
量産型デジタルとなって手っ取り早く勝ちたいみたいな内容ではありません。
ドラ1、ドラ2は孤立役牌より孤立19牌を重視とか、そのあたりは一応方針としてわかりやすいですが。

また、手づくりに関する項目も実戦的でいいと思います。
正直何切る本に出てくるような問題は重要ではないし、実戦的ではありません。
この本に出てくる牌姿はかなりテンパイから遠く、サンシャンテン以下のが多いので、そういう牌姿で何を切るかの方が重要ですし、実戦的な場では必要なことなんです。
実戦的にはイーシャンテンの牌姿は誰が切っても同じような簡単な手になることがほとんどですから、サンシャンテン以下のテンパイから遠い手の方がさばき方が難しいと言えます。

お知らせさんの麻雀

難点は問題の問いの意図が分かりづらく読みづらいことです。
これに関してはQ&A形式にする必要はなかったと思います。
Qを確認するためにいちいちページを巻き戻す作業を繰り返す必要があって、後から読み返してもいまいち内容が確認しづらいです。

ちなみに私はよくお知らせさんの複アカとよく間違われるのですが、中身はもちろん別物です。
三鳳ではよく対戦しましたが、私と違って半端な押し方はしない、オリると決めたらとことんというタイプです。
今でも覚えているのですが、5巡目くらいに私がチートイの1枚切れ字牌単騎待ちでリーチしたのですが、お知らせさんは当たり牌を一発で掴んで止めてベタオリしていました。
私はこの待ちならリーチでも出ると確信を持っていました。
1枚切れの字牌など5巡目あたりならノータイムでツモ切るのが普通です。
そのあたりは本書を読んでもよくわかりました。
半端な押し方はしないのだなと。

それに機械のように一定のリズムで打牌を繰り返すイメージもあります。
事前にいろんなことを考えながら打っているのでしょう。
状況が変わってもさほど動じないし、ある程度は想定出来ているようです。

四麻では対戦経験がないですが、何度か観戦した印象では、孤立役牌より孤立19牌を優先することが多く、見ていて不安になりました。
安牌が不足するんじゃないかと・・・。
しかしこれも本に書かれている通りです。
要するに面前リーチをもっとも重視していて、序盤手広く、後手を引いたら徹底したベタオリというタイプです。
堀内正人に少しタイプが似ているかもしれません。

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データで勝つ三人麻雀~レビュー

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三鳳卓を実際に打つのと同じ効果が得られる

「データで勝つ三人麻雀」を読みました。
本書に関わっているのはみーにん、福地誠、abantes三麻天鳳位の三人です。
データを採っているのはみーにんさん。
そのデータを元に三麻戦術を組み立てる構成になっています。
そのデータというのは全部天鳳の三麻鳳凰卓から採っているようです。
私が何千戦打った分も当然入ってるわけですよね。
三鳳は打ってる人数自体は少ないですからきっと入ってると思います。

本書は三鳳打ってる僕からすると割と当たり前のことが書かれています。
全部三鳳のデータですから、三鳳を打っている人間がアナログ的に感じたこととさほど違いはないんですね。
とはいえ、何千戦と打って経験の中から長い年月をかけて導き出していく答えや感覚よりも、データを見る方が一目瞭然です。

私の場合は答え合わせに使いました。
今まで三鳳を打った経験の中で培った感覚や答えが合っているかどうかの確認のためです。
大きくズレはなかったように思います。
データを正しく読み取りさえすれば、実際に打って経験を積んで感じることと同じ答えが得られるのだなと思いました。
実際に打たなくてもある程度概要がつかめるという意味でこれは画期的な本です。

これを機に三鳳卓のレベルが上がってくるのか、あるいは三鳳の人口が増えて卓が立ちやすくなってくるのか。
なんだかんだ言っても最後にものを言うのは経験と本人の努力なので、後者の方かなと思います。
おそらく中級者の方は上達するにあたってものすごく助けになると思います。

僕は三麻を打ち慣れていますし、四麻もよく打つので違いはそれなりによく分かっています。
ただ四麻の強者の方でも三麻を打たないという人は本書を読めば新鮮なことばかりでしょうし、あっという間に対応して上達していくと思います。
これを機に三麻を始めてみると良いんじゃないでしょうか。

データには一部偏りがある

ただ唯一認識のズレがあったのがリーチ判断の項目です。
これは明確にデータの読み取り方が間違っているんじゃないかと思います。

私の場合は役あり愚形全般、子の平和のみテンパイはほぼダマにすることが多いのですが、本書においてはリーチせよと書かれています。
自分の判断に絶対の自信はないのですが、この本の結論には疑問が残ります。
というのは三鳳の役あり愚形リーチというのは打ち手が場況的に和了れる自信があって打っているのが大半なのであって、それをかき集めて局収支の平均を計算すれば局収支は思った以上に良いとなるのは当然のことだからです。
逆に良形平和の跳満リーチは和了れる自信がない場合が多いと思います。
ダマっていても場況的に出和了りが期待できないときです。
こういうリーチは局収支の期待値が低いです。
だからこういうリーチばかりを集めてデータを採ってみても、局収支は思った以上に低いものにしかならないわけです。
逆にダマにするのは決まって場況の良いときばかりですから、ダマが局収支有利なのは当然の結果とも言えます。
こういった偏りのあるデータを元にリーチすべき、ダマにすべきと結論づけることはできません。
正確なデータを得るなら、場況に関係なく全部ダマを選択するAI、全部リーチを選択するAIを、それぞれ平均的な三鳳民のようなまともな判断と雀力を持つAIと数多く対戦させてみてデータを採ってみるとか、そういうことをするしかないんじゃないでしょうか。

結局は場況次第となってくるのですが、三麻は割と良形平和の満貫、跳満はリーチ寄りです。
ツモ損だからダマにするという人も多いのですが、僕は損だと思っています。
四麻はダマ寄りですね。
理由は他家が三人居て、リーチを打つとオリられてしまい、和了率の低下の影響が大きいからです。
このあたりもデータによって根拠が示されると思っていたのですが、こればかりは採取するデータの内容が偏りすぎて当てにはなりませんでした。
このあたりはみーにんさんも自覚があるのか、データが正確ではない、偏りがあると述べています。
要は人間が打ってるので正確さには限界があるということです。
そのあたりを念頭に置いた上で本書のデータを活用すべきだと思います。 

リーチ判断以外の項目は概ね間違いがないです。
北何枚抜きに対する押し引きの局収支、テンパイに押す牌の危険度の差など。
このあたりは打ち手の思考がそこまで反映されておらず、単に事実として残っているだけで著しく偏りの生じるデータではないからです。

バランスと読みやすさに優れた良書

全体的に読みやすい本です。
前書きで福地さんが文章がつまらない、眠くなると書かれていますがそんなことはないです。
少なくとも現代麻雀よりははるかに読みやすいと思います。
表やグラフも牌図を見るよりは楽です。
ツモ損なしのMJルールなどにも対応していますが、これは天鳳の三鳳卓の牌譜解析を元に失点得点の期待値などをMJ向けに計算し直したもので、概ね納得できるもの。
abantes天鳳位のコメントも頭でっかち、机上の空論になりがちなデータ戦術論に、アナログな実戦感覚が反映されてバランスが取れています。

三麻みたいなマニアでニッチな層向けにはちょっともったいないくらいですね。
むしろ四麻と同じ戦術で通用することも多くあるので、三麻やらなくても読んだ方がいいです。

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